妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「……さてと、事件を起こしたマネリア嬢のことだが」

 私達の会話が一区切りついた辺りで、ロヴェリオ殿下がゆっくりと口を開いた。
 それによって、私達の視線が一気にそちらに向く。そんな中でも、ロヴェリオ殿下は特に怯まない。やはり人の視線には、慣れているということだろうか。

「とりあえず地下牢に入れているが、基本的には大人しくしているらしい。本人としては、やり切ったといった感じみたいだな」
「……やり切った、ですか?」

 ロヴェリオ殿下の言葉に、私は思わず絶句してしまった。
 マネリア嬢という令嬢は、本当に狂気に囚われているようだ。こんなことをしておいて、やり切ったなんて思えるのは正気の沙汰ではない。

「まあ、彼女の本当の目的だったエフェリアには傷一つなかった訳だけれど」