妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 私は、ゆっくりと首を横に振った。
 エフェリアお姉様と同じ気持ちでいる私だが、心からオルディアお兄様を非難できる立場ではない。あの時私は、お兄様に加担してしまっている。
 あそこでオルディアお兄様の名前を呼んでいたら、違った結果になっていたかもしれない。それは後悔として、心に残っている。

「エフェリア、ごめん」
「謝っても許さないんだから……」
「レフティス様も、すみませんでした。僕のわがままに付き合わせてしまって」
「いえ、私は共犯者のようなものですからね」
「いえ、それ程意図を伝えていたという訳でもありませんから」

 オルディアお兄様は、エフェリアお姉様とレフティス様に謝った。
 恐らくレフティス様も、適当な理由を聞いて入れ替わることを了承したに過ぎないのだろう。マネリア嬢に迫った時は動揺していたし、この件においては、彼も私とそれ程は変わらない立場だったのかもしれない。