妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「オルディア、なんて無茶を……」
「あはは……」
「笑いごとじゃないよ!」

 医務室のベッドの上で、オルディアお兄様は苦笑いを浮かべていた。
 その顔の右側には、包帯が巻いてある。その範囲は、そこまで大きくはない。どうやらオルディアお兄様も、躱そうとはしていたらしい。

「マネリア嬢が、まさかあれ程に悪意を持っていたとは、僕も思っていなかったたんだ。危害を加えてくるにしても、もっと掴みかかるだとか、そういうことだと思っていた。これは僕も、流石に予想できなかったよ」
「なんでそんなに余裕そうに話せるのか、わかんないよ」
「エフェリアお姉様の言う通りです」

 オルディアお兄様の余裕そうな表情に、私はエフェリアお姉様ともども怒りを覚えていた。
 あれだけ危険なことをしたというのに、どうしてそんな風に笑っていられるのだろうか。それが私には、よくわからない。