妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「ロヴェリオ殿下、どうしたら……」
「とにかく医務室に連れて行かないと」
「……エフェリア嬢は、私が運びましょう」
「レフティス様……」

 私が色々と起こっている現状に動揺していると、レフティス様がオルディアお兄様の体を持ち上げた。
 私と違って、彼はとても冷静である。どうやらレフティス様は、有事の際にも頼りになる人であるようだ。
 そういえば、彼は一体どこまで事態を把握しているのだろうか。それは気になることではあるが、今は聞くべき時ではない。

「クラリア嬢、あなたはオルディア公爵令息に声をかけてくださいますか? 彼は控え室にいます」
「控え室、ですか?」
「ええ、彼は事態を何も把握していないでしょうが……」
「わ、わかりました」

 レフティス様の言葉に、私はとりあえず頷いた。
 彼は恐らく、エフェリアお姉様のことを言っているのだろう。もしもお姉様が本当に何も知らないというなら、それは大変なことだ。早く事態を知らせなければならない。