妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 婚約というものは、基本的には祝われることであるらしい。
 めでたいことであることは確かだ。私がいた村でも、誰かが結婚するとなったら、盛大に祝っていたし、それは理解できる。

「まあといっても、心から祝福している人ばかりではないだろうけどな」
「そうなのですか?」
「貴族というものには、色々とあるからな。いや、平民だってそれは変わらないか。妬みとかひがみとかも、ある訳だからな。まあ貴族の場合は、それに加えて勢力の拡大とか権力なんかも関係してくる訳だが」

 壇上で踊るエフェリアお姉様とレフティス様に対して、周囲は祝福ムードであった。
 ただロヴェリオ殿下曰く、その祝福は表面上のものもあるらしい。貴族の世界では、婚約というものは重要であるらしいし、単に良かったねでは済まないということだろうか。