妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「クラリア嬢のことですか? その質問の意図が、よくわかりませんね……可愛らしいお嬢さん、とでも言えば良いのでしょうか? 素敵な子だとは思いますよ」
「……なるほど」
「……あの、エフェリア嬢?」

 レフティス様の言葉に、エフェリアお姉様は嬉しそうに頷いていた。
 しかし、言った彼の方は困惑している。質問の意図が未だに理解できていないのだろう。

 ただ理解できていないということが、これに関しては重要なのかもしれない。それでエフェリアお姉様は悟ったのだ。レフティス様には、ディトナス様のような私に対する過激な思想などはないということを。

「レフティス様、無礼なことをしてしまった私が、こんなことを言うのはなんですけれど、どうかこれからよろしくお願いします」
「え、ええ……よろしくお願いします」

 エフェリアお姉様とレフティス様は、しっかりと挨拶を交わしていた。
 これから二人は、正式に婚約することになるだろう。二人を見ながら、私はそう思うのだった。