妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「でも、口づけじゃないとしたら、なんでしょうか?」
「……耳打ちかな?」
「なるほど、そう考えることはできますね。あれ?」

 私とエフェリアお姉様が話し合っていると、レフティス様が部屋から出て行った。
 部屋の中には、オルディアお兄様が取り残されている。その目を見開いている所を見ると、何か驚くべきことでも言われたのだろうか。
 そんなことを考えていると、オルディアお兄様が立ち上がって窓際に来た。そのままお兄様は、窓を開けて周囲を見渡して、私達を見つける。

「エフェリア……それにクラリアも」
「オルディアお兄様、どうかされたんですか?」
「なんか、すごく驚いているね」
「ばれた」
「え?」
「それって……」

 オルディアお兄様の短い言葉に、私はエフェリアお姉様と顔を見合わせた。
 お兄様が何を言わんとしているかは、すぐにわかった。どうやらレフティス様に、エフェリアお姉様がオルディアお兄様だったとばれてしまったようである。