妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 エフェリアお姉様の気持ちというものは、私にもわからない訳ではなかった。
 仮に自分とそっくりな人がいて、婚約者となる人がその見分けがつかないというのは、結構悲しいことではあるだろう。
 ただ、貴族であるエフェリアお姉様がそんなことを言える立場なのかは、微妙な所である。いや、私は貴族になったばかりなので、それ程詳しい訳ではないのだが。

 しかしながら、妹としてはそんなエフェリアお姉様の気持ちは、尊重したいとも思ってしまう。
 故にこれは、私にとっても難しい問題であった。どう動くのが、一番良いのだろうか。

「……とりあえず、レフティス様の元に戻らないとだよね」
「え? あ、はい。そうですね……」

 エフェリアお姉様の不安について考えていた私は、自分の任務というものをすっかり忘れてしまっていた。お姉様自身に言われて、やっと思い出したくらいだ。