妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 ヴェルード公爵家のメイド服というものは、中々に可愛らしいものだ。これはレセティア様の趣味であるらしく、ヴェルード公爵――すなわちお父様はそのお母様の意思を尊重して、それを採用したそうである。

「ロヴェリオ殿下、クラリアはどうですか?」
「……叔母上、なんで俺に話を振るんですか?」
「あら、この場にいる殿方はロヴェリオ殿下だけなのですから、ここはクラリアに賞賛の言葉の一つでもかけてあげるべきなのではありませんか?」
「それは……まあ、そういうものですか?」

 そこで私の耳には、レセティア様とロヴェリオ殿下の話し声が聞こえてきた。
 するとロヴェリオ殿下は、こちらに少し近づいて来る。その顔が少し赤くなっているため、私の方も少し照れてしまった。

「クラリア、似合っているよ」
「あ、ありがとうございます」