妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 レセティア様から声をかけられて、私はお母さんの姿を改めてみた。
 こうして見てみると、本当によく似合っていると思う。一体何を、恥ずかしがる必要があるのだろうか。それが私には、よくわからない。

「私も着てみたいなぁ」
「あら? そういうことなら、着てみる?」
「え? いいんですか?」
「ええ、もちろん外の人には見せられないけれど、屋敷の中で着る分なら問題はないわ」
「奥様、それは……」
「大丈夫よ。私が責任を持つから」

 私の何気ない一言に、レセティア様はとても明るい声色で答えてくれた。
 一方で、お母さんの声色は少し重たい。やはりこれは、駄目な提案だったのだろうか。
 ただ、私としても着てみたいという気持ちはある。ここはレセティア様の言葉に、甘えることにしよう。