妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 ロヴェリオ殿下の呼びかけに、レセティア様はやっと私のことを離してくれた。
 その様子に、ずっと見ていたロヴェリオ殿下は少し呆れているようだった。そんな彼に対しても、レセティア様は目を細めて笑っている。
 どうやらそちらに対しても、結構な愛を向けているようだ。子供好き、ということなのだろうか。思っていたよりも、ずっと親しみやすい人なのかもしれない。

「ロヴェリオ殿下とこうして顔を合わせるのも、結構久し振りでしたね。最近は、私の方が色々と忙しかったから、ゆっくりと話せる時間がなくて……」
「叔母上って、そんな感じでしたかね? もう少し堅い印象があったんですけど……」
「あら? 私にそんなイメージを持っていたのですね。まあ確かに、公の場では気を引き締めていますけれど……最近会っていなかった弊害かしらね?」
「……そ、そうだったのか。知らなかった」