妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「お母さんは、メイドさんだったの?」
「え? どうしてそれを……」
「やっぱり……」

 私の質問に対して、お母さんは驚いたような表情をしていた。
 しかし、これは流石に私もわかる。ヴェルード公爵家の屋敷で過ごしていた故に、使用人の人達の口調というものは染みついているのだ。
 だから、お母さんの言動からわかった。ヴェルード公爵――つまりはお父様とどこで出会ったのかも説明がつくし、要するにお母さんはこの屋敷に仕えていたということなのだろう。

「お母さんは、ヴェルード公爵家のメイドさんだったんだね? それでお父様と浮気しちゃったの?」
「えっと……まあ、大まかに説明するとそういうことになるのだけれど」
「ヴェルード公爵夫人は、よくお母さんを屋敷に入れてくれたね。優しい人だって聞いてはいたけど、本当に寛大な人なんだ」
「まあ……」