妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「オルディア、クラリアは間違いなく俺達の妹だ。それに父上はひどい男という訳でもない。もちろん問題はあった訳だが……」
「そうなのですか?」
「おやおや、それなら一体何があったのでしょうか?」
「父上と母上は当時メイドだったカルリアを巻き込んだそうだ。当時の三人は、それが許容できる関係性ではあったそうだが……」

 言葉を発しながらアドルグは、弟達が固まっているのを感じていた。
 ウェリダンやオルディアの想定よりも、事態は深刻なものではないといえる。
 ただそれでも、受け止めるには時間がかかるということは、アドルグもわかっていた。故に彼は、兄弟達が事態を受け入れるまで待つのだった。

「……まあ、遺恨があるとかそういう訳ではないというなら、喜ぶべきことと言えなくはないのかもしれないわね」