妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

「所で、ロヴェリオ殿下はどうしてこちらにいらっしゃったのですか?」
「単に遊びに来ただけですよ。俺も色々と苦労しましたからね」

 ウェリダンお兄様の言葉に、ロヴェリオ殿下は苦笑いを浮かべていた。
 彼には今回、辛い立場を押し付けてしまったといえる。後でたくさん労わなければならない。できれば何か、形に残るような感謝を示したい所だ。

「あら?」
「イフェネア? どうかしたのか?」
「門の方が騒がしいような気がして……もしかして、お父様とお母様ではありませんか?」
「む? 丁度タイミングが重なったか」

 そこで、イフェネアお姉様とアドルグお兄様がそのような会話を交わした。
 するとエフェリアお姉様とオルディアお兄様が私を挟むようにして、前に立つ。それはつまり、私のことを庇ってくれているということだろうか。