妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

 アドルグお兄様の措置に、私は思わず言葉を発していた。
 貴族になったばかりの私としては、家から追放されるということがどれ程大きな罰なのかはよくわからない。もちろん、絞首台に比べればマシだが、本当に大丈夫なのだろうか。
 私は、平民の暮らしというものもよく知っている。あの二人にそれがこなせるとは、あまり思えないのだが。

「クラリア、その点については心配いらないさ。アドルグ様はお優しい人だからな。あの令嬢達のために修道院と話をつけているんだ」
「修道院、ですか?」
「良い暮らしができるという訳でもないが、野垂れ死ぬことはないからな。あの二人については、それが良いと思った故に手配しておいた。そこで心を入れ替えて、人々のために尽くすというのが最良の結果ではあるが、それが期待できるかはわからんな」