、、、えっ?
どうゆうこと?
「ちょっと、蓮見部長!今の話、何?!」
わたしがそう言うと、蓮見部長は誤魔化し笑いをして「わりぃ。お見合い話を断るのに、つい婚約者がいるって嘘ついたら、誰だ?って問い詰められたから、小森の名前出しちゃって、、、」と言った。
「はぁ?!何でわたしなのよ!もっと違う断り方があるでしょ?!」
「でも、もう言っちゃったし、、、ってか、お前、さっきくしゃみしてたけど、風邪引いたの?」
「話し逸らさないで。」
「もしかして、、、また男に裏切られた?」
「もう、傷をえぐるような事言わないでよ。」
わたしの言葉に蓮見部長は、「図星だったか、、、ごめん。」と言った。
わたしが上司である蓮見部長とこんなにも親しげに話せるのは、わたしが新入社員としてこの会社に入社した時に、当時主任だった蓮見部長がわたしの教育係りで、そこから色々と気に掛けてくれるようになり、プライベートな話しまでする仲になったのだが、いつの間にか蓮見主任から最年少の蓮見部長にまで昇進していたのだ。
「で、どうするの?緋山専務、保証人になってやるとか言ってたけど、、、」
「、、、婚姻届書いて、緋山専務のとこに持って行くしかないな。」
「えー?!」
「本当ごめん!一年!一年だけでいいから、契約結婚、、、してくれない?」
「えー、何でわたしが、たくさんの女を泣かせてきた男と結婚しなきゃいけないのよ〜。」
「それは昔の話だから!今はそんなことしてないって!」
蓮見部長は、実は社内ではイケメン部長という名で通っていて、確かに高身長で女性ウケが良い容姿をしているのだ。
わたしは蓮見部長に頼みに頼み込まれ、仕方なく一年という期限付きの契約結婚をすることになってしまった。



