「失礼します、入ってもよろしいでしょうか」
生徒指導室のなかから「入れ」という声が聞こえてきた。
再度失礼します、と断りを入れ、入っていった。部屋の中で担任の林先生が座っていた。先生に催促され僕は椅子に座る。
「それでどうだ、病気の方は」
深刻な顔で聞いてきた。
初めて見つかった病気だから良くなるわけないのに、と言いたい気持ちを押し殺し
「まあ、変わらないです。ここ最近は発作も起きませんし、普通に過ごせているので問題はありません」と適当に答えた。
「そうか…だがほんとにみんなに言わなくてもいいのか?いや、別に言えって言ってるわけじゃないんだが」
「いいです」即答だった。本当に先生はわかっていない。病気のことを言えば腫れ物のように扱われるに決まっている。
「せっかくあと2年、高校卒業まで時間があるのだから、楽しく過ごしたいので。話はそれだけですか?それでは失礼します」
少し戸惑っている先生を無視し、一礼をして部屋を出た。
なんだか今日はいつもより廊下が長く感じた。それは先生への苛つきがあったからかもしれない。だがそんな気持ちは教室に入った途端消え去った。
生徒指導室のなかから「入れ」という声が聞こえてきた。
再度失礼します、と断りを入れ、入っていった。部屋の中で担任の林先生が座っていた。先生に催促され僕は椅子に座る。
「それでどうだ、病気の方は」
深刻な顔で聞いてきた。
初めて見つかった病気だから良くなるわけないのに、と言いたい気持ちを押し殺し
「まあ、変わらないです。ここ最近は発作も起きませんし、普通に過ごせているので問題はありません」と適当に答えた。
「そうか…だがほんとにみんなに言わなくてもいいのか?いや、別に言えって言ってるわけじゃないんだが」
「いいです」即答だった。本当に先生はわかっていない。病気のことを言えば腫れ物のように扱われるに決まっている。
「せっかくあと2年、高校卒業まで時間があるのだから、楽しく過ごしたいので。話はそれだけですか?それでは失礼します」
少し戸惑っている先生を無視し、一礼をして部屋を出た。
なんだか今日はいつもより廊下が長く感じた。それは先生への苛つきがあったからかもしれない。だがそんな気持ちは教室に入った途端消え去った。
