私の名前は「夜野月[よるの つき]」。母がつけてくれたそうだ。「月」、太陽がいないと輝けない星。母が残した大切な名前。けれど私が自分一人で輝くことのできない存在だと肯定する名前。よくよく考えると本当に私のようだ。

 生徒会書記に選ばれた私はこれから同じく二年生の生徒会長...旭 爛[あさひ らん]に生徒会室で年度末会計の問題を報告する。生徒会長...爛くんはよく悲しげで寂しげな表情をする。あの人も何か抱えているのだろうか。
                        (月side終わり)