シルナ学院長先生と羽久さんが、キルディリア魔王国に行ってしまってから、はや2週間が経過した。
予定ならば、そろそろ帰ってきても良い頃だ。
それなのに、彼らは未だに帰ってくる気配を見せない。
それどころか、キルディリア魔王国に旅立ってしまってから、便りの一枚もないのだ。
僕達が心配になるのも、当然というものだろう。
…どうしてるんだろうな。二人共…今。
生きて、元気でいるなら良い。
だけど…もし…。…もしも、万が一のことを考えてしまうと。
どうしても、心配で何も手につかない。
「大丈夫ですよ、天音さん」
「…ナジュ君…」
僕の心を読んだナジュ君が、すかさずそう言った。
「学院長は、羽久さんと一緒にいるんですよ。一人じゃないんです。心配要りませんよ」
「…そうだけど…」
「そもそも、心配してるの天音さんだけですよ」
「えっ」
そ…。
…そうなの?
僕は、驚いて職員室の中を見渡した。
てっきりここにいるみんな、二人のことを心配して、
「私が心配しているのは、今後の授業計画のことだけです」
イレースさんが、きっぱりと言った。
えぇぇ…。
「あの二人がいないことによって、授業に遅れが出てるんですよ。まったく迷惑な…」
そんなぁ…。
授業が遅れるのも困るけど、二人の安否の心配をしてあげようよ…。
「…マシュリさんは?マシュリさんも心配してないの…?」
「冥界にまで僕の心臓を取りに来た人達が、小さな島国ごときで命を奪われるはずがないよ」
…うぐ。
そう言われると…確かに…そうなんだけど。
「どんな極悪な国だろうと、ジャマ王国よりマシでしょ」
「僕もそう思う」
すぐりさんと令月さんまで。
「しばらくすれば、何事もなかったように戻ってくるよ。きっと」
「…ね、天音さんだけだったでしょ?」
「…」
…みんな、もうちょっと心配してあげようよ。
それだけ信頼していると言えば、そうなんだけど。
「…一応、聖魔騎士団の方から、キルディリア魔王国政府に問い合わせをしているそうですけどね」
「返事…まだ、来てないんだよね?」
「そうみたいですね」
「…」
僕だって、学院長のことも、羽久さんのことも信頼してる。
だけど…嫌でも、悪いことを考えてしまう。
あの二人も…以前のフユリ女王様みたいに。
フユリ様がミナミノ共和国に閉じ込められたように、二人もキルディリア魔王国に閉じ込められているんじゃないか、って…。
「…例えそうだったとしても」
ナジュ君が、僕の言葉を紡ぐように言った。
「必ず帰ってきますよ。あの二人なら」
「…ナジュ君…」
「潜り抜けてる修羅場が違いますからね」
…そうだね。
みんながそうするなら…僕も、信じて待つよ。
そして、もし二人がSOSを求めてきた時には、すぐに駆けつけられるように備えておこう。
だから。
「…早く帰ってきてね」
みんな、首を長くして待ってるから。
予定ならば、そろそろ帰ってきても良い頃だ。
それなのに、彼らは未だに帰ってくる気配を見せない。
それどころか、キルディリア魔王国に旅立ってしまってから、便りの一枚もないのだ。
僕達が心配になるのも、当然というものだろう。
…どうしてるんだろうな。二人共…今。
生きて、元気でいるなら良い。
だけど…もし…。…もしも、万が一のことを考えてしまうと。
どうしても、心配で何も手につかない。
「大丈夫ですよ、天音さん」
「…ナジュ君…」
僕の心を読んだナジュ君が、すかさずそう言った。
「学院長は、羽久さんと一緒にいるんですよ。一人じゃないんです。心配要りませんよ」
「…そうだけど…」
「そもそも、心配してるの天音さんだけですよ」
「えっ」
そ…。
…そうなの?
僕は、驚いて職員室の中を見渡した。
てっきりここにいるみんな、二人のことを心配して、
「私が心配しているのは、今後の授業計画のことだけです」
イレースさんが、きっぱりと言った。
えぇぇ…。
「あの二人がいないことによって、授業に遅れが出てるんですよ。まったく迷惑な…」
そんなぁ…。
授業が遅れるのも困るけど、二人の安否の心配をしてあげようよ…。
「…マシュリさんは?マシュリさんも心配してないの…?」
「冥界にまで僕の心臓を取りに来た人達が、小さな島国ごときで命を奪われるはずがないよ」
…うぐ。
そう言われると…確かに…そうなんだけど。
「どんな極悪な国だろうと、ジャマ王国よりマシでしょ」
「僕もそう思う」
すぐりさんと令月さんまで。
「しばらくすれば、何事もなかったように戻ってくるよ。きっと」
「…ね、天音さんだけだったでしょ?」
「…」
…みんな、もうちょっと心配してあげようよ。
それだけ信頼していると言えば、そうなんだけど。
「…一応、聖魔騎士団の方から、キルディリア魔王国政府に問い合わせをしているそうですけどね」
「返事…まだ、来てないんだよね?」
「そうみたいですね」
「…」
僕だって、学院長のことも、羽久さんのことも信頼してる。
だけど…嫌でも、悪いことを考えてしまう。
あの二人も…以前のフユリ女王様みたいに。
フユリ様がミナミノ共和国に閉じ込められたように、二人もキルディリア魔王国に閉じ込められているんじゃないか、って…。
「…例えそうだったとしても」
ナジュ君が、僕の言葉を紡ぐように言った。
「必ず帰ってきますよ。あの二人なら」
「…ナジュ君…」
「潜り抜けてる修羅場が違いますからね」
…そうだね。
みんながそうするなら…僕も、信じて待つよ。
そして、もし二人がSOSを求めてきた時には、すぐに駆けつけられるように備えておこう。
だから。
「…早く帰ってきてね」
みんな、首を長くして待ってるから。


