…すると、そこに。
「やっほー。ちょっと邪魔するよー」
「あれ、まだみんな残ってたんだ」
元暗殺者組の、すぐりさんと令月さんがやって来た。
…窓から。
…この二人にとっては、窓も立派な玄関なんだろうなぁ。
「あなた達。何しに来たんです。もう下校時刻は過ぎてますよ」
じろっ、と睨むイレースさん。ひぇっ。
しかし、睨まれた二人は、けろっとしていて。
「罠、仕掛けに来たんだ」
と言った。
わ…罠…?
「令月さん…。罠って、何…?」
「職員室に不審者が入ってきたら発動するように」
「とりあえず、窓と入り口は当然として…。床下と天井裏…あとは壁裏かなー」
「『八千歳』、壁裏と天井裏は任せても良い?」
「しょーがないなー」
二人は、僕達の目の前で、カチャカチャと罠を仕掛け始めた。
…針とか、マキビシみたいなのも仕込んでるんだけど。
それ、僕達には発動しないよね?うっかりマキビシ踏んじゃったら、痛いじゃ済まないよ。
「痛いで済まないどころか、命にも関わりかねませんよ」
僕の心を読んだナジュ君が、真面目な顔で言った。
「えっ…」
「あれ、全部毒が塗ってあるそうです」
「…」
…僕、職員室の窓と入り口には注意しよう。
あと床と天井と壁と…って、それじゃ安心して職員室に入れないよ。
「よし、設置完了」
「これで安心だねー」
二人はものの数分で、あっという間に罠を仕掛け終わった。
仕事が早い。
しかも、罠を仕掛けたというのに、職員室の見た目にはまったく変化がなくて。
これじゃあ、何処に罠を仕掛けたのか分からないよ。
「グラウンドや校舎の罠も強化したし。これで大丈夫かな」
「そーだね」
そ、そんなことまでやってたの?
「どうして…。いきなりそんな…」
罠なんて仕掛けなくても。
うっかり生徒達が罠にかかったらどうしよう。危ないよ。
「だって、何が起こるか分からないでしょ?」
「備えあれば憂いなし、ってねー」
「…それは…」
…そう、なんだけど。
気持ちは分かる。
令月さんとすぐりさんが、何で学院内の罠を強化したのか、その理由も分かる。
ここ最近、イーニシュフェルト魔導学院では、不穏な雰囲気が漂っている。
それが原因なのだ。
「あなた達。罠を仕掛け終わったのなら、こっちの仕事を手伝いなさい」
あろうことか。
イレースさんは、マシュリさんののみならず、令月さんとすぐりさんまでに、事務仕事を言いつけた。
イレースさん…。二人は生徒なんだよ、一応…。
しかしイレースさんにとっては、令月さんとすぐりさんも、猫の手と同じ扱いだった。
「もー。しょーがないなー」
「何すれば良いの?」
そして令月さん達も、断らないんだよね…。
こういうところは、素直で良いと思うんだけど…。
「やっほー。ちょっと邪魔するよー」
「あれ、まだみんな残ってたんだ」
元暗殺者組の、すぐりさんと令月さんがやって来た。
…窓から。
…この二人にとっては、窓も立派な玄関なんだろうなぁ。
「あなた達。何しに来たんです。もう下校時刻は過ぎてますよ」
じろっ、と睨むイレースさん。ひぇっ。
しかし、睨まれた二人は、けろっとしていて。
「罠、仕掛けに来たんだ」
と言った。
わ…罠…?
「令月さん…。罠って、何…?」
「職員室に不審者が入ってきたら発動するように」
「とりあえず、窓と入り口は当然として…。床下と天井裏…あとは壁裏かなー」
「『八千歳』、壁裏と天井裏は任せても良い?」
「しょーがないなー」
二人は、僕達の目の前で、カチャカチャと罠を仕掛け始めた。
…針とか、マキビシみたいなのも仕込んでるんだけど。
それ、僕達には発動しないよね?うっかりマキビシ踏んじゃったら、痛いじゃ済まないよ。
「痛いで済まないどころか、命にも関わりかねませんよ」
僕の心を読んだナジュ君が、真面目な顔で言った。
「えっ…」
「あれ、全部毒が塗ってあるそうです」
「…」
…僕、職員室の窓と入り口には注意しよう。
あと床と天井と壁と…って、それじゃ安心して職員室に入れないよ。
「よし、設置完了」
「これで安心だねー」
二人はものの数分で、あっという間に罠を仕掛け終わった。
仕事が早い。
しかも、罠を仕掛けたというのに、職員室の見た目にはまったく変化がなくて。
これじゃあ、何処に罠を仕掛けたのか分からないよ。
「グラウンドや校舎の罠も強化したし。これで大丈夫かな」
「そーだね」
そ、そんなことまでやってたの?
「どうして…。いきなりそんな…」
罠なんて仕掛けなくても。
うっかり生徒達が罠にかかったらどうしよう。危ないよ。
「だって、何が起こるか分からないでしょ?」
「備えあれば憂いなし、ってねー」
「…それは…」
…そう、なんだけど。
気持ちは分かる。
令月さんとすぐりさんが、何で学院内の罠を強化したのか、その理由も分かる。
ここ最近、イーニシュフェルト魔導学院では、不穏な雰囲気が漂っている。
それが原因なのだ。
「あなた達。罠を仕掛け終わったのなら、こっちの仕事を手伝いなさい」
あろうことか。
イレースさんは、マシュリさんののみならず、令月さんとすぐりさんまでに、事務仕事を言いつけた。
イレースさん…。二人は生徒なんだよ、一応…。
しかしイレースさんにとっては、令月さんとすぐりさんも、猫の手と同じ扱いだった。
「もー。しょーがないなー」
「何すれば良いの?」
そして令月さん達も、断らないんだよね…。
こういうところは、素直で良いと思うんだけど…。


