俺とシルナが連れて行かれたのは、広々とした客室。
いかにも、高級ホテルのスイートルーム、といった豪華な部屋だ。
ここもクリスタルが基調になっていて、クリスタルの椅子や机や、大きなシャンデリア。
その他、美しく透明な調度品の数々が、惜しみなく置かれていた。
…逆に落ち着かないな。この部屋。
しかも、俺はシルナと同室で良いのに、俺とシルナそれぞれに、きちんと二部屋用意されていた。
お陰で、この落ち着かない部屋に一人で過ごさなければならない。
「何か必要なものがありましたら、何でも遠慮なくお申し付けください」
と、サクメ。
ここまで色々と完璧に用意してもらってるのに、他に必要なものなんてあるかよ。
…それよりも。
サクメが一礼して立ち去るなり、俺は向かい側のシルナの客室に飛び込んだ。
「シルナ…!この部屋、」
「ふわぁぁぁ。冷蔵庫の中、チョコのお菓子がいっぱい…!」
…。
…は?
あろうことか、シルナは部屋に備え付けられていた冷蔵庫を開け。
その中を覗いて、大はしゃぎだった。
「こっちはチョコ団子、こっちはチョコ大福…。うわぁ、チョコどら焼きも美味しそう!」
「…」
「このチョコモナカ…!モナカ生地までチョコが、はっ!?」
とんとん、とシルナの肩を叩くと。
シルナは、愕然と目を見開いたまま振り返った。
…よう。お取り込み中のところ悪いな。
ところで俺、真面目な話しようと思って来たんだけど。
今、やめといた方が良い?
「…シルナ。お前まさか、そのチョコ食べるつもりじゃないよな?」
「ぎくっ」
ぎくっ、って何だよおい。
…お前って奴は…。
「チョコの誘惑にほだされてんじゃねぇよ…!アーリヤット皇国の時もそうだったろ!」
シルナを懐柔しようと思ったら、とりあえず珍しそうなチョコ味の菓子を与えておけば良い、って。
万国共通の常識になってしまいかねない。
お前、聖賢者の癖に、そんなチョロい男で良いのか。
「た、たたた食べないよ!も、ももも勿論!」
めちゃくちゃどもってるんだけど?なぁ。説得力皆無なんだけど?
「ちょ、ちょっと偵察。冷蔵庫の中に何か仕掛けられてないか、ちょっと偵察しただけだから」
シルナは誘惑から逃れるように、冷蔵庫をパタンと閉めた。
…何が偵察だよ。
罠を仕掛けるにしても、さすがに冷蔵庫には仕掛けないだろ。
駄目だ。シルナは頼りにならない。
こうなったら、自分の身は自分で何とか守るしかなかった。
自分の身も、勿論シルナの身も。
いかにも、高級ホテルのスイートルーム、といった豪華な部屋だ。
ここもクリスタルが基調になっていて、クリスタルの椅子や机や、大きなシャンデリア。
その他、美しく透明な調度品の数々が、惜しみなく置かれていた。
…逆に落ち着かないな。この部屋。
しかも、俺はシルナと同室で良いのに、俺とシルナそれぞれに、きちんと二部屋用意されていた。
お陰で、この落ち着かない部屋に一人で過ごさなければならない。
「何か必要なものがありましたら、何でも遠慮なくお申し付けください」
と、サクメ。
ここまで色々と完璧に用意してもらってるのに、他に必要なものなんてあるかよ。
…それよりも。
サクメが一礼して立ち去るなり、俺は向かい側のシルナの客室に飛び込んだ。
「シルナ…!この部屋、」
「ふわぁぁぁ。冷蔵庫の中、チョコのお菓子がいっぱい…!」
…。
…は?
あろうことか、シルナは部屋に備え付けられていた冷蔵庫を開け。
その中を覗いて、大はしゃぎだった。
「こっちはチョコ団子、こっちはチョコ大福…。うわぁ、チョコどら焼きも美味しそう!」
「…」
「このチョコモナカ…!モナカ生地までチョコが、はっ!?」
とんとん、とシルナの肩を叩くと。
シルナは、愕然と目を見開いたまま振り返った。
…よう。お取り込み中のところ悪いな。
ところで俺、真面目な話しようと思って来たんだけど。
今、やめといた方が良い?
「…シルナ。お前まさか、そのチョコ食べるつもりじゃないよな?」
「ぎくっ」
ぎくっ、って何だよおい。
…お前って奴は…。
「チョコの誘惑にほだされてんじゃねぇよ…!アーリヤット皇国の時もそうだったろ!」
シルナを懐柔しようと思ったら、とりあえず珍しそうなチョコ味の菓子を与えておけば良い、って。
万国共通の常識になってしまいかねない。
お前、聖賢者の癖に、そんなチョロい男で良いのか。
「た、たたた食べないよ!も、ももも勿論!」
めちゃくちゃどもってるんだけど?なぁ。説得力皆無なんだけど?
「ちょ、ちょっと偵察。冷蔵庫の中に何か仕掛けられてないか、ちょっと偵察しただけだから」
シルナは誘惑から逃れるように、冷蔵庫をパタンと閉めた。
…何が偵察だよ。
罠を仕掛けるにしても、さすがに冷蔵庫には仕掛けないだろ。
駄目だ。シルナは頼りにならない。
こうなったら、自分の身は自分で何とか守るしかなかった。
自分の身も、勿論シルナの身も。


