神殺しのクロノスタシス7〜前編〜

び…びっくりした。

「どうしたんだ、シュニィ…」

「大丈夫?シュニィちゃん。どうしたの…!?」

これには、俺もシルナも激しく動揺していたが。

イレースだけは、まったく顔色を変えていなかった。

肝、据わり過ぎだろ。

しかし、それもシュニィから、事の次第を聞くまでのことだった。

「大変です、学院長先生…。たった今、フユリ女王陛下から…」

「落ち着け、シュニィ。落ち着いて報告してくれ」

顔が真っ青だぞ。

一体、フユリ様が何を。

「は、はい…。それが…たった今、神聖アーリヤット皇国が、他国から宣戦布告を受けました。アーリヤット皇国は現在、戦争状態に突入しています」

「…は…!?」

思わず、耳を疑った。

…何だって?何事なんだ、それは?

俺も、シルナも、互いに顔を見合わせてぎょっとしていた。

…一方、冷静さを失っていないイレースは。

「…そうですか。その話、どうやら詳しく聞く必要がありそうですね」

「は、はい…」

と、とにかく。

「ちょっと待ってくれ。みんなを呼んでくる…!」

教師仲間や、それからマシュリ。

それに…元暗殺者組のあいつらも、多分嫌でも首を突っ込んでくるだろうから。

この際、あの二人も交えて、シュニィから詳しい説明を聞かせてもらうとしよう。