王都ファニレスに到着後。
俺達は公共交通機関を使って、ファニレスのど真ん中に位置する王宮に向かった。
どの乗り物に乗っても、魔導師証明書の提示を求められた。
青カードでは乗れない乗り物や、または青カードのみ乗車料金が違うというのは当たり前。
入り口に、「青カードお断り」というステッカーをでかでかと貼り付けているお店もたくさんあった。
まるで、「ペットお断り」みたいな扱いじゃないか。
人間はペットじゃないんだって、この国の人間は誰もしらないのか。
それどころか、歩道でさえ、魔導師が優先らしく。
銀色のカードを首から提げた人々は、堂々と道の真ん中を歩いているけれど。
その影で、こそこそと、隠れるようにしながら歩いている挙動不審な人が散るな、と思ったら。
その人が提げているのは、青いカードだった。
…そんな、青カード持ちであることを恥ずかしがるみたいに…。
それに、すべての国民がちゃんと証明書を持ち歩いていることに驚いた。
小さな子供からお年寄りまで、お守りみたいに、首から証明書を提げている。
幼稚園児くらいの子供でさえ、魔導適性があることを示す銀色のカードを、自慢げに首に提げているのだから。
このちっぽけな証明書が、この国でいかに威力を発揮するか、嫌と言うほど思い知らされた。
そして同時に、気づいたことがある。
「…なぁ、シルナ」
「何?」
「この国に来てから、ゴールドカードの国民を見たことあるか?」
「…そういえば…。…ないね」
だよな。
俺も、最初からそこまで注意深く見ていた訳じゃないから、もしかしたら見逃しているだけなのかも知れないが。
この国に来てからというもの、俺は一度も金色の証明書を持っている人を見たことがない。
大抵銀色か、あるいは…青。このどちらか。
港町には、俺達と同じ、キルディリア旅行にやって来たオレンジ色のカードを持っている人も見かけたけど。
今がアーリヤット皇国との戦争中だからか、オレンジカードもそれほど多くはなかった。
でも、金色のカードは見たことがなかった。
1等車の中を覗けばいたのだろうか?
「特別優秀だとみなされた上級魔導師…って言ってたよね。金色の証明書…」
「あぁ…。…その『特別優秀』が、どれくらい優秀なのかは分からないけど…」
どのレベルを指して言ってるんだろうな。
例えば俺とシルナがこの国に住んでいたとしたら、何色の証明書になるんだろう。
俺は銀だろうな…。…でも、シルナは金色をもらえるんじゃないか?
あとはシュニィとか…。ジュリスとかも、金色の証明書をもらえるんじゃないだろうか。
…もらえたとしても、要らないけど。
キルディリア魔王国は、国民の大半が魔導師だから。
そんなキルディリア政府が「特別優秀」と判断するくらいなのだから、きっと非常にレベルの高い魔導師なんだろう。
金色のカードをひけらかして、たった1両しかない1等車でふんぞり返っているのが、どういう連中なのか。
きっとさぞかし「素晴らしい」魔法を使えるに違いない。
是非とも見せてもらいたいものだが、その偉そうな顔を想像すると、嫌気が差したので。
やっぱり見たくない。
…そう、思っていたのに。
俺達は公共交通機関を使って、ファニレスのど真ん中に位置する王宮に向かった。
どの乗り物に乗っても、魔導師証明書の提示を求められた。
青カードでは乗れない乗り物や、または青カードのみ乗車料金が違うというのは当たり前。
入り口に、「青カードお断り」というステッカーをでかでかと貼り付けているお店もたくさんあった。
まるで、「ペットお断り」みたいな扱いじゃないか。
人間はペットじゃないんだって、この国の人間は誰もしらないのか。
それどころか、歩道でさえ、魔導師が優先らしく。
銀色のカードを首から提げた人々は、堂々と道の真ん中を歩いているけれど。
その影で、こそこそと、隠れるようにしながら歩いている挙動不審な人が散るな、と思ったら。
その人が提げているのは、青いカードだった。
…そんな、青カード持ちであることを恥ずかしがるみたいに…。
それに、すべての国民がちゃんと証明書を持ち歩いていることに驚いた。
小さな子供からお年寄りまで、お守りみたいに、首から証明書を提げている。
幼稚園児くらいの子供でさえ、魔導適性があることを示す銀色のカードを、自慢げに首に提げているのだから。
このちっぽけな証明書が、この国でいかに威力を発揮するか、嫌と言うほど思い知らされた。
そして同時に、気づいたことがある。
「…なぁ、シルナ」
「何?」
「この国に来てから、ゴールドカードの国民を見たことあるか?」
「…そういえば…。…ないね」
だよな。
俺も、最初からそこまで注意深く見ていた訳じゃないから、もしかしたら見逃しているだけなのかも知れないが。
この国に来てからというもの、俺は一度も金色の証明書を持っている人を見たことがない。
大抵銀色か、あるいは…青。このどちらか。
港町には、俺達と同じ、キルディリア旅行にやって来たオレンジ色のカードを持っている人も見かけたけど。
今がアーリヤット皇国との戦争中だからか、オレンジカードもそれほど多くはなかった。
でも、金色のカードは見たことがなかった。
1等車の中を覗けばいたのだろうか?
「特別優秀だとみなされた上級魔導師…って言ってたよね。金色の証明書…」
「あぁ…。…その『特別優秀』が、どれくらい優秀なのかは分からないけど…」
どのレベルを指して言ってるんだろうな。
例えば俺とシルナがこの国に住んでいたとしたら、何色の証明書になるんだろう。
俺は銀だろうな…。…でも、シルナは金色をもらえるんじゃないか?
あとはシュニィとか…。ジュリスとかも、金色の証明書をもらえるんじゃないだろうか。
…もらえたとしても、要らないけど。
キルディリア魔王国は、国民の大半が魔導師だから。
そんなキルディリア政府が「特別優秀」と判断するくらいなのだから、きっと非常にレベルの高い魔導師なんだろう。
金色のカードをひけらかして、たった1両しかない1等車でふんぞり返っているのが、どういう連中なのか。
きっとさぞかし「素晴らしい」魔法を使えるに違いない。
是非とも見せてもらいたいものだが、その偉そうな顔を想像すると、嫌気が差したので。
やっぱり見たくない。
…そう、思っていたのに。


