その後、俺は決してキルディリア魔王国の飲食店には立ち寄らなかった。
さっさと、この忌まわしい港町を出たかった。
だけど、これは港町に限った出来事ではないということを、俺は嫌と言うほど思い知らされることになる。
というのも、俺達はキルディリア魔王国、王都ファニレスに向かう為に、列車に向かったのだが…。
まずは王都行きの列車に乗る為に、切符を買いに、駅の有人券売所に向かった。
「えっと、王都行き、大人を二枚分お願いしたいんですが…」
「はい。お客様、魔導師証明書はお持ちですか?」
「…」
出た。またこの質問。
「…ありますけど」
俺は、首から提げているオレンジ色のカードを提示した。
「あぁ、旅行中のお客様ですね。えぇと…それなら…王都ファニレスまで、お二人で◯◯円になります」
「あ、はい。どうも」
俺はシルナと二人分、切符を購入した。
…これで良し、っと…。
「では、こちらをどうぞ」
お金を払うと、駅員さんが二枚の切符を渡してくれた。
…奇妙なことに、その切符には、赤いインクで「2」というスタンプが押されていた。
…。…2?
「…この、2、って何なんですか?」
「お客様は2等車に乗車出来る、という意味です」
「…2等車…?」
何それ。
「キルディリア魔王国の鉄道では、列車は1等車、2等車、3等車の3種類に分かれています。持っている魔導師証明書の色で、座席の等級が変わります」
「…!」
「ゴールドカード、つまり上級魔導師のお客様のみ、1等車に座ることが出来ます。シルバーカード、一般魔導師のお客様が2等車…」
「…じゃあ、3等車は?」
何となく、大体予想は出来ていたけれど。
俺は、そう聞かずにはいられなかった。
すると、その答えは案の定。
「3等車は青カード、非魔導師の乗る席です」
…やっぱり。
大昔の外国の列車みたいに、乗る場所が決められているなんて。
そんなの何処だって良いじゃないか。何処に座ったって。
俺の顔が引き攣っているのを見て、駅員は何を誤解したのか。
「ご安心ください。オレンジカードはシルバーカードと同じ扱いですから。3等車に乗る必要はありませんよ」
笑顔でそう言ってくれたが、俺が気にしてるのはそういうことじゃない。
「それでは、王都ファニレスまで素敵な旅をお楽しみください」
「…そりゃ、どうも」
俺は不満げな顔を隠すこともなく、くるりと踵を返した。
…もううんざりだ。
さっさと用を済ませて、一刻も早くこの国から出ていきたかった。
さっさと、この忌まわしい港町を出たかった。
だけど、これは港町に限った出来事ではないということを、俺は嫌と言うほど思い知らされることになる。
というのも、俺達はキルディリア魔王国、王都ファニレスに向かう為に、列車に向かったのだが…。
まずは王都行きの列車に乗る為に、切符を買いに、駅の有人券売所に向かった。
「えっと、王都行き、大人を二枚分お願いしたいんですが…」
「はい。お客様、魔導師証明書はお持ちですか?」
「…」
出た。またこの質問。
「…ありますけど」
俺は、首から提げているオレンジ色のカードを提示した。
「あぁ、旅行中のお客様ですね。えぇと…それなら…王都ファニレスまで、お二人で◯◯円になります」
「あ、はい。どうも」
俺はシルナと二人分、切符を購入した。
…これで良し、っと…。
「では、こちらをどうぞ」
お金を払うと、駅員さんが二枚の切符を渡してくれた。
…奇妙なことに、その切符には、赤いインクで「2」というスタンプが押されていた。
…。…2?
「…この、2、って何なんですか?」
「お客様は2等車に乗車出来る、という意味です」
「…2等車…?」
何それ。
「キルディリア魔王国の鉄道では、列車は1等車、2等車、3等車の3種類に分かれています。持っている魔導師証明書の色で、座席の等級が変わります」
「…!」
「ゴールドカード、つまり上級魔導師のお客様のみ、1等車に座ることが出来ます。シルバーカード、一般魔導師のお客様が2等車…」
「…じゃあ、3等車は?」
何となく、大体予想は出来ていたけれど。
俺は、そう聞かずにはいられなかった。
すると、その答えは案の定。
「3等車は青カード、非魔導師の乗る席です」
…やっぱり。
大昔の外国の列車みたいに、乗る場所が決められているなんて。
そんなの何処だって良いじゃないか。何処に座ったって。
俺の顔が引き攣っているのを見て、駅員は何を誤解したのか。
「ご安心ください。オレンジカードはシルバーカードと同じ扱いですから。3等車に乗る必要はありませんよ」
笑顔でそう言ってくれたが、俺が気にしてるのはそういうことじゃない。
「それでは、王都ファニレスまで素敵な旅をお楽しみください」
「…そりゃ、どうも」
俺は不満げな顔を隠すこともなく、くるりと踵を返した。
…もううんざりだ。
さっさと用を済ませて、一刻も早くこの国から出ていきたかった。


