しかし、本当に驚いたのは、キルディリア魔王国に到着してからのことだった。
…長い長い船旅を経て、船はようやく、キルディリア魔王国の港に到着した。
「はぁ、はぁ…。…着いたぁ…」
シルナ、思わず感激の涙。
…結局、船旅の間中、シルナは船酔いに苦しめられていた。
俺はと言うと、乗務員さんにもらった酔い止め薬のお陰か、それとも身体が船に慣れてくれたお陰か。
途中からは、だいぶ回復してたんだが。
まぁシルナはアレだ。歳だからな。
「うぅ…。羽久が私に失礼なこと考えてる気がするよぅ…」
「良いから。さっさと船を降りるぞ」
帰りもこれに乗らなきゃいけないの、分かってるよな?
これに懲りたら、船旅での暴飲暴食は控えるんだな。
俺はへろへろのシルナを引き連れ、船を降りて、陸地に立った。
あぁ、揺れてない大地。素晴らしい。
…しかし。
早速、キルディリア魔王国にやって来た俺達に、最初の「洗礼」が待っていた。
キルディリア魔王国の船は、港の入国検問所を併設しており。
船を降りるなり、真っ先にそこに直行させられた。
そこで待っていたのは、にこやかな女性の入国審査官。
「こんにちは。ようこそキルディリア魔王国へ」
「あ、はいどうも…」
俺は、シルナと自分の分のパスポートを提示した。
しかし、審査官は、パスポートをちらりと一瞥しただけで。
ろくに確認もせず、俺達に奇妙な質問をした。
「失礼ですが、魔導師証明書はお持ちですか?」
「え?」
…何だって?
「まど…。…え?」
「魔導師証明書です。…お持ちではないんですか?」
さっきまで、にこやかだったはずの女性審査官の顔が。
一気に暗く、険しくなった。
えっ…。
「あ、あの…。魔導師証明書…?って何ですか?」
「…失礼ですが、あなた方は魔導師ですか?」
「え…?」
何で、そんなことを聞いてくるんだ?
俺も、それにシルナもぽかんとしていた。
俺とシルナが魔導師かどうかなんて、入国するのに何の関係があるんだ?
「…非魔導師ですか?」
「あ、いえ…。魔導師ですけど…。…一応…」
「…お連れ様も?」
「はい…」
俺はそう答えたのだけど、入国審査官は露骨に疑わしげな顔。
「お前、本当に魔導師か?」と、露骨に不審そうな眼差しで睨んでくる。
な、何なんだこの態度の変貌は。
「では、今ここで証明していただけますか」
「しょ…証明って?」
「何か魔法を使ってみせてください。本当に魔導師なら、出来ますよね?」
「…」
あまりに驚いて、面食らってしまって。
俺もシルナも、にわかに返事が出来なかった。
…長い長い船旅を経て、船はようやく、キルディリア魔王国の港に到着した。
「はぁ、はぁ…。…着いたぁ…」
シルナ、思わず感激の涙。
…結局、船旅の間中、シルナは船酔いに苦しめられていた。
俺はと言うと、乗務員さんにもらった酔い止め薬のお陰か、それとも身体が船に慣れてくれたお陰か。
途中からは、だいぶ回復してたんだが。
まぁシルナはアレだ。歳だからな。
「うぅ…。羽久が私に失礼なこと考えてる気がするよぅ…」
「良いから。さっさと船を降りるぞ」
帰りもこれに乗らなきゃいけないの、分かってるよな?
これに懲りたら、船旅での暴飲暴食は控えるんだな。
俺はへろへろのシルナを引き連れ、船を降りて、陸地に立った。
あぁ、揺れてない大地。素晴らしい。
…しかし。
早速、キルディリア魔王国にやって来た俺達に、最初の「洗礼」が待っていた。
キルディリア魔王国の船は、港の入国検問所を併設しており。
船を降りるなり、真っ先にそこに直行させられた。
そこで待っていたのは、にこやかな女性の入国審査官。
「こんにちは。ようこそキルディリア魔王国へ」
「あ、はいどうも…」
俺は、シルナと自分の分のパスポートを提示した。
しかし、審査官は、パスポートをちらりと一瞥しただけで。
ろくに確認もせず、俺達に奇妙な質問をした。
「失礼ですが、魔導師証明書はお持ちですか?」
「え?」
…何だって?
「まど…。…え?」
「魔導師証明書です。…お持ちではないんですか?」
さっきまで、にこやかだったはずの女性審査官の顔が。
一気に暗く、険しくなった。
えっ…。
「あ、あの…。魔導師証明書…?って何ですか?」
「…失礼ですが、あなた方は魔導師ですか?」
「え…?」
何で、そんなことを聞いてくるんだ?
俺も、それにシルナもぽかんとしていた。
俺とシルナが魔導師かどうかなんて、入国するのに何の関係があるんだ?
「…非魔導師ですか?」
「あ、いえ…。魔導師ですけど…。…一応…」
「…お連れ様も?」
「はい…」
俺はそう答えたのだけど、入国審査官は露骨に疑わしげな顔。
「お前、本当に魔導師か?」と、露骨に不審そうな眼差しで睨んでくる。
な、何なんだこの態度の変貌は。
「では、今ここで証明していただけますか」
「しょ…証明って?」
「何か魔法を使ってみせてください。本当に魔導師なら、出来ますよね?」
「…」
あまりに驚いて、面食らってしまって。
俺もシルナも、にわかに返事が出来なかった。


