…一方、マシュリタクシーに乗車(?)中の俺達一行は。
「…どうだ?追ってきてるか」
「いや…どうやら見逃してくれるようだ」
「良かった…」
どうやら、無事にルーデュニア聖王国に帰れそうだ。
全員、揃って。
…本当に良かった。
俺は心の底から、ほっと胸を撫で下ろしていたのだが…。
「あばばばば。たすけ、助けて。あばばばままま」
「あひゃれないれ。ほとすほ(暴れないで。落とすよ)」
「いやぁぁぁぁ!」
…マシュリの口に咥えられたままのシルナは、半泣きで叫び声をあげていた。
「…マシュリ。シルナをこっちに放り投げてくれ」
「ははった(分かった)」
「ひゃぁぁぁぁ!」
マシュリは、口に咥えていたシルナを、モノのように背中に放り投げた。
ひゅーん、とマシュリの背中に落下するシルナ。
よう。
「…大丈夫か?」
「ふわぁぁぁん!踏んだり蹴ったりだぁぁぁ」
それは気の毒だったな。
でも、お陰で全員無事だったから。
シルナが床に顔をぶつけて鼻血を出そうと、マシュリの口に咥えられて放り投げられようと、そんなものは安い犠牲だな。
「うぅぅ…。羽久が私に失礼なことを考えてる気がするよぉ…」
「気の所為だ」
「…まったく騒がしい男です」
情けないシルナの姿を見て、イレースは小言を言っていた。
…まぁ、こんな小言が言えるのも、全員無事だったからこそだ。
「…でさー。落ち着いたところで、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
と、すぐりが言い出した。
すぐりも令月も、マシュリタクシーに乗るのは初めてのはずだが。
二人共、空の上を飛ぶことも、超高速で運ばれることも、少しも怖がっていないようだ。
…さすが。肝が据わってる。
「何だ?」
「『八千代』が戻ってきてるのは知ってたよ。…本当は、俺だけが戻るって約束だったんだけどねー」
「…」
お前…。
「…令月の代わりに、お前一人だけで『アメノミコト』に戻るつもりだったんだな?」
「え?うん」
うん、じゃねぇよ。
そんな当たり前のような顔して言うな。
「それが一番、ごーりてきだと思ったんだよ」
「何が合理的だよ…。何も合理的じゃないっての」
「僕は、『八千歳』がルーデュニア聖王国に残ってると思ってた」
一方の令月の言い分が、これである。
「代わりに僕が『アメノミコト』に戻るべきだって…」
「なんでさ?どー考えても、君の方が残るべきだったでしょ」
「どうして?僕は『八千歳』の方が…」
…お互いに譲り合ってどうするんだよ。
でも…この気持ちを、互いに利用されたんだな。
令月はすぐりを、すぐりは令月を…それぞれ助ける為に、自分を犠牲にしようとした。
…お前らって奴は。
「馬鹿だなー。大人しく君が残ってれば良かったのに…」
「だって、僕は『八千歳』が残った方が良いと思ったから」
お前ら二人共馬鹿だよ。お似合いだ。
どっちかじゃなくて、どちらも、一緒に居なきゃいけないんだよ。
ルーデュニア聖王国の、イーニシュフェルト魔導学院に。
そこが、お前達二人の居場所なんだから。
どちらが欠けてもいけないのだ。
「まったくもー…。しょーがないなー、『八千代』は」
「お前もだけどな、すぐり」
「…それより、ずっと気になってたことがあるんだけどさー」
話を逸らすなよ。
「なんで、ナジュせんせーまで『アメノミコト』にいたの?」
…え。
「…どうだ?追ってきてるか」
「いや…どうやら見逃してくれるようだ」
「良かった…」
どうやら、無事にルーデュニア聖王国に帰れそうだ。
全員、揃って。
…本当に良かった。
俺は心の底から、ほっと胸を撫で下ろしていたのだが…。
「あばばばば。たすけ、助けて。あばばばままま」
「あひゃれないれ。ほとすほ(暴れないで。落とすよ)」
「いやぁぁぁぁ!」
…マシュリの口に咥えられたままのシルナは、半泣きで叫び声をあげていた。
「…マシュリ。シルナをこっちに放り投げてくれ」
「ははった(分かった)」
「ひゃぁぁぁぁ!」
マシュリは、口に咥えていたシルナを、モノのように背中に放り投げた。
ひゅーん、とマシュリの背中に落下するシルナ。
よう。
「…大丈夫か?」
「ふわぁぁぁん!踏んだり蹴ったりだぁぁぁ」
それは気の毒だったな。
でも、お陰で全員無事だったから。
シルナが床に顔をぶつけて鼻血を出そうと、マシュリの口に咥えられて放り投げられようと、そんなものは安い犠牲だな。
「うぅぅ…。羽久が私に失礼なことを考えてる気がするよぉ…」
「気の所為だ」
「…まったく騒がしい男です」
情けないシルナの姿を見て、イレースは小言を言っていた。
…まぁ、こんな小言が言えるのも、全員無事だったからこそだ。
「…でさー。落ち着いたところで、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
と、すぐりが言い出した。
すぐりも令月も、マシュリタクシーに乗るのは初めてのはずだが。
二人共、空の上を飛ぶことも、超高速で運ばれることも、少しも怖がっていないようだ。
…さすが。肝が据わってる。
「何だ?」
「『八千代』が戻ってきてるのは知ってたよ。…本当は、俺だけが戻るって約束だったんだけどねー」
「…」
お前…。
「…令月の代わりに、お前一人だけで『アメノミコト』に戻るつもりだったんだな?」
「え?うん」
うん、じゃねぇよ。
そんな当たり前のような顔して言うな。
「それが一番、ごーりてきだと思ったんだよ」
「何が合理的だよ…。何も合理的じゃないっての」
「僕は、『八千歳』がルーデュニア聖王国に残ってると思ってた」
一方の令月の言い分が、これである。
「代わりに僕が『アメノミコト』に戻るべきだって…」
「なんでさ?どー考えても、君の方が残るべきだったでしょ」
「どうして?僕は『八千歳』の方が…」
…お互いに譲り合ってどうするんだよ。
でも…この気持ちを、互いに利用されたんだな。
令月はすぐりを、すぐりは令月を…それぞれ助ける為に、自分を犠牲にしようとした。
…お前らって奴は。
「馬鹿だなー。大人しく君が残ってれば良かったのに…」
「だって、僕は『八千歳』が残った方が良いと思ったから」
お前ら二人共馬鹿だよ。お似合いだ。
どっちかじゃなくて、どちらも、一緒に居なきゃいけないんだよ。
ルーデュニア聖王国の、イーニシュフェルト魔導学院に。
そこが、お前達二人の居場所なんだから。
どちらが欠けてもいけないのだ。
「まったくもー…。しょーがないなー、『八千代』は」
「お前もだけどな、すぐり」
「…それより、ずっと気になってたことがあるんだけどさー」
話を逸らすなよ。
「なんで、ナジュせんせーまで『アメノミコト』にいたの?」
…え。


