―――――…地下の鉄格子の中で、やっと令月を見つけ。

説得して、ここから連れ出そうとした、その時。

俺達の前に現れたのは…驚くべき人物だった。

…もう二度と、会うことは出来ないと思っていた人物だった。

「…僕のことを覚えていますか。シルナ・エインリー学院長。そして羽久・グラスフィアさん」

「…お前…」

覚えている、当然。

忘れるはずがない。

「君は…。…『玉響』君、だね」

「…えぇ、そうです」

かつて、俺達の目の前で…すぐりに首を切り落とされ、命を落としたはずの人物がそこにいた。