「…酷いよ、君は…」
僕の目に、再び涙が込み上げてきた。
今度は、再会の喜びではなかった。
怒りと、悲しみと…そして、そんな残酷な選択をした親友を救ってあげられない、自分に対する憤り。
…ナジュ君。
君は人の心が読めるのに…どうして、僕の気持ちを分かってくれないんだ。
いつもそうだ、君は。…出会った時から。
「君は…僕の大切なものをたくさん奪っておきながら…また、僕の…一番大切なものを奪っていこうとするの…!?」
「っ…」
僕のその言葉に、ナジュ君は明らかに動揺していた。
痛いところを突かれたんだろう。
…僕、凄く嫌なことを言ってるよね。自覚はあるよ。
僕達が、最初に出会った時。
あの時のナジュ君は、正気を失っていた。
生きることの苦しみに、周りが見えなくなっていたのだ。
だからといって、ナジュ君が犯した罪は消えない。
ナジュ君に殺された人々は、決してナジュ君を許さないだろう。
だから、僕は決めたのだ。
他の誰が許さなくても、僕はナジュ君を許そうって。
ずっと友達として、親友として…家族みたいに生きていこうって、そう誓ったのに。
ナジュ君は今、再び、僕の大切なものを奪おうとしている。
「ズルいよ…君は卑怯だよ!また…僕から、大切なものを奪っていこうと…!」
「っ、それは…。…申し訳ないと思ってます。だけど…今生の別れじゃないんですよ。僕はどうせ死なないから、いつか…」
また、それだ。
その、「どうせ」って言葉。
ナジュ君のその言葉、僕は大嫌いだ。
「どうせ、って何…!?死なないからって、君が傷ついて良い理由にはならないでしょ!?」
普段はへらへら、飄々としてるけど。
本当は誰よりも繊細で、傷つきやすく、寂しがり屋で。
いつも、心の傷の痛みと闘っている。
ナジュ君がそういう人だってことを、僕は誰よりもよく知っている。
「本当はこんなところ、居たくないんでしょ?今すぐにでも帰りたいんでしょ…!?自分をもっと大切にしてよ!」
どうして、泣きたいのに我慢するんだ。
一人で泣いてる僕が、馬鹿みたいじゃないか。
「…天音さん…」
「お願いだよ…。これ以上、僕に苦しい思いをさせな、」
「そんなに教師を辞めたいなら、勝手に辞めなさい」
「えっ」
僕も、ナジュ君も。
横から割り込んできた声の主…イレースさん…に、顔を向けた。
…ちょっと、い、イレースさん?
今…その、なんて?
「辞めたいなら辞めなさい。そんなにこの国に残りたいなら、それも勝手にしなさい」
イレースさんは両腕を組み、憮然とした口調で言った。
「ちょ…!イレースさん、何を…」
「黙ってなさい」
「…すみません…」
ギロッと睨まれて、思わず自分の口を塞いでしまった。
で、でも…駄目だよ、イレースさん。
「それなら、仰る通り勝手にします」って、ナジュ君がやっぱりジャマ王国に残る決断をしてしまったらどうするんだ。
イレースさんがどういう意図でこんなことを言っているのか分からなくて、内心ハラハラしていると。
「…ただし、辞めるなら、きちんとあなたの代わりを連れてきなさい」
と、イレースさんは続けて言った。
…えっ。
僕の目に、再び涙が込み上げてきた。
今度は、再会の喜びではなかった。
怒りと、悲しみと…そして、そんな残酷な選択をした親友を救ってあげられない、自分に対する憤り。
…ナジュ君。
君は人の心が読めるのに…どうして、僕の気持ちを分かってくれないんだ。
いつもそうだ、君は。…出会った時から。
「君は…僕の大切なものをたくさん奪っておきながら…また、僕の…一番大切なものを奪っていこうとするの…!?」
「っ…」
僕のその言葉に、ナジュ君は明らかに動揺していた。
痛いところを突かれたんだろう。
…僕、凄く嫌なことを言ってるよね。自覚はあるよ。
僕達が、最初に出会った時。
あの時のナジュ君は、正気を失っていた。
生きることの苦しみに、周りが見えなくなっていたのだ。
だからといって、ナジュ君が犯した罪は消えない。
ナジュ君に殺された人々は、決してナジュ君を許さないだろう。
だから、僕は決めたのだ。
他の誰が許さなくても、僕はナジュ君を許そうって。
ずっと友達として、親友として…家族みたいに生きていこうって、そう誓ったのに。
ナジュ君は今、再び、僕の大切なものを奪おうとしている。
「ズルいよ…君は卑怯だよ!また…僕から、大切なものを奪っていこうと…!」
「っ、それは…。…申し訳ないと思ってます。だけど…今生の別れじゃないんですよ。僕はどうせ死なないから、いつか…」
また、それだ。
その、「どうせ」って言葉。
ナジュ君のその言葉、僕は大嫌いだ。
「どうせ、って何…!?死なないからって、君が傷ついて良い理由にはならないでしょ!?」
普段はへらへら、飄々としてるけど。
本当は誰よりも繊細で、傷つきやすく、寂しがり屋で。
いつも、心の傷の痛みと闘っている。
ナジュ君がそういう人だってことを、僕は誰よりもよく知っている。
「本当はこんなところ、居たくないんでしょ?今すぐにでも帰りたいんでしょ…!?自分をもっと大切にしてよ!」
どうして、泣きたいのに我慢するんだ。
一人で泣いてる僕が、馬鹿みたいじゃないか。
「…天音さん…」
「お願いだよ…。これ以上、僕に苦しい思いをさせな、」
「そんなに教師を辞めたいなら、勝手に辞めなさい」
「えっ」
僕も、ナジュ君も。
横から割り込んできた声の主…イレースさん…に、顔を向けた。
…ちょっと、い、イレースさん?
今…その、なんて?
「辞めたいなら辞めなさい。そんなにこの国に残りたいなら、それも勝手にしなさい」
イレースさんは両腕を組み、憮然とした口調で言った。
「ちょ…!イレースさん、何を…」
「黙ってなさい」
「…すみません…」
ギロッと睨まれて、思わず自分の口を塞いでしまった。
で、でも…駄目だよ、イレースさん。
「それなら、仰る通り勝手にします」って、ナジュ君がやっぱりジャマ王国に残る決断をしてしまったらどうするんだ。
イレースさんがどういう意図でこんなことを言っているのか分からなくて、内心ハラハラしていると。
「…ただし、辞めるなら、きちんとあなたの代わりを連れてきなさい」
と、イレースさんは続けて言った。
…えっ。


