念の為に、左右で気絶していたイレースさんとマシュリさんがそれぞれ倒した二人の暗殺者さんを診察した。
…こちらの二人も大丈夫そうだ。気絶はしているけれど、しばらくしたら目を覚ますだろう。
一応イレースさんもマシュリさんも、ちゃんと手加減してあげたんだね。
良かった…。
すると、そんな僕を横目でみていた
「押し倒して気絶させておいて、何をご丁寧に診察してるんです」
「うっ…そ、それは…」
心配するくらいなら、気絶なんてさせるな、って思ってるだろうね。ごめんなさい。
「…それよりも…」
「え?」
イレースさんは、おもむろにその場に膝をつき。
倒れている暗殺者さんの着ている黒装束に、手をかけた。
そして、その服を勢いよく剥ぎ取り始めたではないか。
「え、ちょっ…な…何やってるの…!?」
「大きな声を出さないでください」
あ、ご、ごめん。
「ほら、あなたもさっさとしなさい」
「え、な、何を…?」
「決まってるでしょう。追い剥ぎです」
「おっ…追い剥ぎっ…!?」
な、なんでそんなことを。
気絶させてしまっただけでも申し訳ないのに、その上身ぐるみ剥がすなんて。
人の所業じゃないよ。
しかし、イレースさんは至って真剣だった。
それに、マシュリさんも。
「他人の匂いの残ってる服は、あまり好きじゃないんだけど…」
とか言いながら、倒れている暗殺者さんの黒装束を引っ剥がしていた。
ほ、本当にやるの…?
「そ、そんな…。そこまでしなくても…。それにこの人達、お金なんてほとんど持ってないだろうし…」
追い剥ぎなんてやめようよ。あんまりだよ…。と、言おうとしたが。
「何を勘違いしてるんです。金目的じゃありません」
「えっ…?」
「この服が欲しいんですよ」
と言って、イレースさんは暗殺者さんから黒装束を引っ剥がし。
埃をパッパと払って、自分がその黒装束を纏った。
「…うぇ。体臭が染み付いてて、着心地が悪いや」
マシュリさんも同じように、暗殺者さんから奪い取った黒装束を着た。
にわか暗殺者の出来上がりである。
その姿を見て、ようやくイレースさん達の意図が分かった。
そうか。暗殺者さんの衣装を借りて、変装するのが目的なんだ。
この格好をしていれば、万が一アジトの中で誰かとすれ違っても、僕達だとバレない。
「ほら、あなたも早く」
「う、うん…」
僕は、倒れている暗殺者さんを見下ろした。
「ごめんなさい…。服、借りますね」
洗って返します、と言いたいところだけど。
残念ながらそれは出来そうにない。本当にごめんなさい。
罪悪感に苛まれながら、僕は暗殺者さんの黒装束を脱がせ、代わりに自分がそれを纏った。
…こちらの二人も大丈夫そうだ。気絶はしているけれど、しばらくしたら目を覚ますだろう。
一応イレースさんもマシュリさんも、ちゃんと手加減してあげたんだね。
良かった…。
すると、そんな僕を横目でみていた
「押し倒して気絶させておいて、何をご丁寧に診察してるんです」
「うっ…そ、それは…」
心配するくらいなら、気絶なんてさせるな、って思ってるだろうね。ごめんなさい。
「…それよりも…」
「え?」
イレースさんは、おもむろにその場に膝をつき。
倒れている暗殺者さんの着ている黒装束に、手をかけた。
そして、その服を勢いよく剥ぎ取り始めたではないか。
「え、ちょっ…な…何やってるの…!?」
「大きな声を出さないでください」
あ、ご、ごめん。
「ほら、あなたもさっさとしなさい」
「え、な、何を…?」
「決まってるでしょう。追い剥ぎです」
「おっ…追い剥ぎっ…!?」
な、なんでそんなことを。
気絶させてしまっただけでも申し訳ないのに、その上身ぐるみ剥がすなんて。
人の所業じゃないよ。
しかし、イレースさんは至って真剣だった。
それに、マシュリさんも。
「他人の匂いの残ってる服は、あまり好きじゃないんだけど…」
とか言いながら、倒れている暗殺者さんの黒装束を引っ剥がしていた。
ほ、本当にやるの…?
「そ、そんな…。そこまでしなくても…。それにこの人達、お金なんてほとんど持ってないだろうし…」
追い剥ぎなんてやめようよ。あんまりだよ…。と、言おうとしたが。
「何を勘違いしてるんです。金目的じゃありません」
「えっ…?」
「この服が欲しいんですよ」
と言って、イレースさんは暗殺者さんから黒装束を引っ剥がし。
埃をパッパと払って、自分がその黒装束を纏った。
「…うぇ。体臭が染み付いてて、着心地が悪いや」
マシュリさんも同じように、暗殺者さんから奪い取った黒装束を着た。
にわか暗殺者の出来上がりである。
その姿を見て、ようやくイレースさん達の意図が分かった。
そうか。暗殺者さんの衣装を借りて、変装するのが目的なんだ。
この格好をしていれば、万が一アジトの中で誰かとすれ違っても、僕達だとバレない。
「ほら、あなたも早く」
「う、うん…」
僕は、倒れている暗殺者さんを見下ろした。
「ごめんなさい…。服、借りますね」
洗って返します、と言いたいところだけど。
残念ながらそれは出来そうにない。本当にごめんなさい。
罪悪感に苛まれながら、僕は暗殺者さんの黒装束を脱がせ、代わりに自分がそれを纏った。


