神殺しのクロノスタシス7〜前編〜

穴蔵の入り口から、1メートルくらい奥に…何やら、硬い鉄板のようなものが埋め込まれ、バリケードみたいに塞がれている。

俺は穴蔵に手を伸ばし、ノックでもするかのように、鉄板をコンコン、と叩いた。

これ、結構分厚いぞ。

この鉄板…まさか。

「この隠し通路…。まさか、もう塞がれてるのか?」

「えっ…」

他に道はないものかと、もう一度穴蔵に頭を突っ込んで、よくよく暗闇の中を探してみたが。

やはりそうだ。この隠し通路、鉄板で塞がれている。

おまけに鉄板は分厚く、硬く、押しても叩いても、壊れるどころかびくともしなかった。

…これは駄目だ。

「ここは…今は、もう使えないみたいだな…」

「でも、地図に書いてあるルートなのに」

「だから、以前はここも使われてたんだろ。今は使われてないってだけで…」

「あ、そっか…」

地図を渡してくれる時に、エニスが言っていた。

この地図は、エニス達のような、昔の『アメノミコト』のアジトの情報をもとに作られている。

つまり、最新版の地図じゃないのだ。

もう使われていない古い隠し通路は、こうやって塞いで、悪用されないようにしてるんだな。

きっと今は、地図に記載されていない、新しい隠し通路が確保されているに違いない。

だが残念ながら俺達は、最新の隠し通路情報なんて知る由もないのだ。