俺は愕然として、エレベーターの方を見つめた。
エレベーターの扉の向こうには、黒装束を身に着けた、若い女性が二人いた。
見慣れた黒装束でる。
この服を着ているということは、この女性、二人共暗殺者なのだろう。
その女性暗殺者二人と、バッチリ目が合ってしまった。
あぁ…。…終わった。
ごめんな、シルナ・エインリー。俺が…いや、ベリクリーデが間抜けなせいで、こんなにあっさりと…。
…しかし、運命の女神様とやらは、まだ俺を見放した訳ではなかった。
「あ、乗りまーす」
ベリクリーデは少しも狼狽えることなく、デパートの買い物客のような気軽さで、片手を上げた。
「あ、はい…どうぞ」
エレベーターの中に入っていた女性暗殺者が、「開」ボタンを押し続けてくれた。
は?
ベリクリーデは、とてて、と歩いてエレベーターに乗り込む。
そして、俺を手招きした。
「ほらほらジュリス。早く乗らなきゃ」
えっ、嘘だろ?
敵と一緒にエレベーター乗るの?
でも、ベリクリーデをこのまま一人にする訳にはいかなかった。
俺はカクカクのロボットみたいな動きで、続いてエレベーターに乗り込んだ。
言うまでもないが、心臓バックバク状態である。
「何階に?」
「あっ、えっ…。ち、地下2階に…」
「分かりました」
俺が乗り込むと、女性は「閉」ボタンを押し、それから俺達の目的地である、地下2階のボタンを押してくれた。
エレベーターに乗っている時間が、これほど長く感じられたのは人生で初めてである。
「下にまいりまーす」
ベリクリーデは、エレベーターガールの真似をして楽しそうだったが。
俺は緊張し過ぎて、それどころじゃなかった。
同乗している女性暗殺者二人は、俺達を「誰だろう?」とでも聞きたそうな顔でこちらを見ていたが。
…まさか、侵入者が堂々とエレベーターに便乗しているとは思わなかったのだろう。
ベリクリーデがあんまり堂々と、普通にエレベーターに乗り込んできたものだから。
逆にあんまり疑われていないという、非常に奇妙な状況に陥っていた。
…堂々としていることが一番の変装、とはよく言ったものだな。
まさか、この状況でもまだ侵入がバレていないなんて、思ってもみなかった。
やがて、長い長い時間をかけて、エレベーターが目的地に到着した。
長く感じたのは体感だけで、実際は数十秒とか、その程度の時間だったはずだ。
「着きましたよ」
「あっ…は、はい…」
地下2階に着くと、またしてもその女性がわざわざ「開」ボタンを押してくれた。
俺は乗った時と同じく、カクカクの動きでエレベーターから降りた。
…大丈夫だよな?背中から刺されたりしないよな?
一方、ベリクリーデは。
「ありがとう。それじゃあまたねー」
エレベーターの中の二人に感謝の言葉を告げ、ひらひらと手を振った。
…何?この余裕。
俺とベリクリーデが降りると、エレベーターのドアがうぃーん、と閉まり。
不思議そうに首を傾げた二人の暗殺の顔が、見えなくなった。
…で、またエレベーターは更に下に降りていった。
…行っちゃった。
…マジでバレなかった。
…嘘だろ?
「着いたね、ジュリス」
「…あぁ…。…着いちゃったな…」
侵入しておいた俺が言うのもなんだけどさ。
『アメノミコト』、警備、大丈夫か?
エレベーターの扉の向こうには、黒装束を身に着けた、若い女性が二人いた。
見慣れた黒装束でる。
この服を着ているということは、この女性、二人共暗殺者なのだろう。
その女性暗殺者二人と、バッチリ目が合ってしまった。
あぁ…。…終わった。
ごめんな、シルナ・エインリー。俺が…いや、ベリクリーデが間抜けなせいで、こんなにあっさりと…。
…しかし、運命の女神様とやらは、まだ俺を見放した訳ではなかった。
「あ、乗りまーす」
ベリクリーデは少しも狼狽えることなく、デパートの買い物客のような気軽さで、片手を上げた。
「あ、はい…どうぞ」
エレベーターの中に入っていた女性暗殺者が、「開」ボタンを押し続けてくれた。
は?
ベリクリーデは、とてて、と歩いてエレベーターに乗り込む。
そして、俺を手招きした。
「ほらほらジュリス。早く乗らなきゃ」
えっ、嘘だろ?
敵と一緒にエレベーター乗るの?
でも、ベリクリーデをこのまま一人にする訳にはいかなかった。
俺はカクカクのロボットみたいな動きで、続いてエレベーターに乗り込んだ。
言うまでもないが、心臓バックバク状態である。
「何階に?」
「あっ、えっ…。ち、地下2階に…」
「分かりました」
俺が乗り込むと、女性は「閉」ボタンを押し、それから俺達の目的地である、地下2階のボタンを押してくれた。
エレベーターに乗っている時間が、これほど長く感じられたのは人生で初めてである。
「下にまいりまーす」
ベリクリーデは、エレベーターガールの真似をして楽しそうだったが。
俺は緊張し過ぎて、それどころじゃなかった。
同乗している女性暗殺者二人は、俺達を「誰だろう?」とでも聞きたそうな顔でこちらを見ていたが。
…まさか、侵入者が堂々とエレベーターに便乗しているとは思わなかったのだろう。
ベリクリーデがあんまり堂々と、普通にエレベーターに乗り込んできたものだから。
逆にあんまり疑われていないという、非常に奇妙な状況に陥っていた。
…堂々としていることが一番の変装、とはよく言ったものだな。
まさか、この状況でもまだ侵入がバレていないなんて、思ってもみなかった。
やがて、長い長い時間をかけて、エレベーターが目的地に到着した。
長く感じたのは体感だけで、実際は数十秒とか、その程度の時間だったはずだ。
「着きましたよ」
「あっ…は、はい…」
地下2階に着くと、またしてもその女性がわざわざ「開」ボタンを押してくれた。
俺は乗った時と同じく、カクカクの動きでエレベーターから降りた。
…大丈夫だよな?背中から刺されたりしないよな?
一方、ベリクリーデは。
「ありがとう。それじゃあまたねー」
エレベーターの中の二人に感謝の言葉を告げ、ひらひらと手を振った。
…何?この余裕。
俺とベリクリーデが降りると、エレベーターのドアがうぃーん、と閉まり。
不思議そうに首を傾げた二人の暗殺の顔が、見えなくなった。
…で、またエレベーターは更に下に降りていった。
…行っちゃった。
…マジでバレなかった。
…嘘だろ?
「着いたね、ジュリス」
「…あぁ…。…着いちゃったな…」
侵入しておいた俺が言うのもなんだけどさ。
『アメノミコト』、警備、大丈夫か?


