…それにしても。
「…随分と活気のない国だね、ジャマ王国って」
ジャマ王国に来るのが初めてのマシュリが、きょろきょろと街中を見渡しながら言った。
…そうだな。
俺も、ジャマ王国に来るのは初めてだ。
ここが、令月とすぐりの故郷…。
…こんなところだったんだな。
マシュリの言う通り、全然活気がない。
ルーデュニア聖王国の王都セレーナに比べると、その差は歴然だ。
本当にここは国の中心部なのか、と思うほど、閑散としていた。
建物はボロボロだし、人通りも少ないし、街中に雑草が茫々に生えている。
…何だか、不気味な雰囲気だな。
「ふんふん…。…野良猫の気配さえしないや。この国の猫は、何処に住んでるんだろう…」
マシュリは人間よりも、猫の心配をしていた。
…そういや、野良犬も野良猫もいないな。
全然姿を見かけない。
「らんららんら〜♪」
旅行気分で楽しそうなのは、ベリクリーデだけである。
「ベリクリーデ…。あのな、目立つから歌うな」
「ほぇ?」
「ほぇ、じゃなくてさ…」
…ジュリスも苦労してんな。
「エリュティアさんの調べてくれた情報によると、『アメノミコト』の本部はこの近くですね」
と、地図を見ながら言うイレース。
この近く…と言っても。
「…建物、ないぞ」
「…そう、だよね…?」
きょろきょろと、周囲を見渡すものの。
それらしき建物は見えない。
ボロボロに崩れた廃屋のような空き家や、壊れかけた倉庫みたいな建物があるだけ。
「病院や学校じゃないんですよ?暗殺組織の総本部なんですから、でかでかと看板が出てるはずないでしょう」
と、イレース。
あ、そっか…。
「じゃあ…まさかこれなのか?この空き家?」
「えっ、でも…。…勝手に入っちゃマズいんじゃ…?」
「アポがあっても、『アメノミコト』に潜入するなんてマズいだろ」
「あっ…。そ、そういえばそうだね…」
シルナ。俺達が不法入国者であることを忘れるな。
俺達は、こっそり忍び込んで、こっそり令月達を連れ戻しに来たんだぞ。
「…地下から、人の匂いがする」
鼻の良いマシュリが、地下を指差しながら言った。
やっぱり…入り口は地下なのか。
どうやって潜入するか、考えないとな。
「何とかして、入り口を…」
と、言いかけたその時。
「あなた達、ここで一体何してるんですか?」
「えっ?」
突然、誰かに声をかけられた。
「…随分と活気のない国だね、ジャマ王国って」
ジャマ王国に来るのが初めてのマシュリが、きょろきょろと街中を見渡しながら言った。
…そうだな。
俺も、ジャマ王国に来るのは初めてだ。
ここが、令月とすぐりの故郷…。
…こんなところだったんだな。
マシュリの言う通り、全然活気がない。
ルーデュニア聖王国の王都セレーナに比べると、その差は歴然だ。
本当にここは国の中心部なのか、と思うほど、閑散としていた。
建物はボロボロだし、人通りも少ないし、街中に雑草が茫々に生えている。
…何だか、不気味な雰囲気だな。
「ふんふん…。…野良猫の気配さえしないや。この国の猫は、何処に住んでるんだろう…」
マシュリは人間よりも、猫の心配をしていた。
…そういや、野良犬も野良猫もいないな。
全然姿を見かけない。
「らんららんら〜♪」
旅行気分で楽しそうなのは、ベリクリーデだけである。
「ベリクリーデ…。あのな、目立つから歌うな」
「ほぇ?」
「ほぇ、じゃなくてさ…」
…ジュリスも苦労してんな。
「エリュティアさんの調べてくれた情報によると、『アメノミコト』の本部はこの近くですね」
と、地図を見ながら言うイレース。
この近く…と言っても。
「…建物、ないぞ」
「…そう、だよね…?」
きょろきょろと、周囲を見渡すものの。
それらしき建物は見えない。
ボロボロに崩れた廃屋のような空き家や、壊れかけた倉庫みたいな建物があるだけ。
「病院や学校じゃないんですよ?暗殺組織の総本部なんですから、でかでかと看板が出てるはずないでしょう」
と、イレース。
あ、そっか…。
「じゃあ…まさかこれなのか?この空き家?」
「えっ、でも…。…勝手に入っちゃマズいんじゃ…?」
「アポがあっても、『アメノミコト』に潜入するなんてマズいだろ」
「あっ…。そ、そういえばそうだね…」
シルナ。俺達が不法入国者であることを忘れるな。
俺達は、こっそり忍び込んで、こっそり令月達を連れ戻しに来たんだぞ。
「…地下から、人の匂いがする」
鼻の良いマシュリが、地下を指差しながら言った。
やっぱり…入り口は地下なのか。
どうやって潜入するか、考えないとな。
「何とかして、入り口を…」
と、言いかけたその時。
「あなた達、ここで一体何してるんですか?」
「えっ?」
突然、誰かに声をかけられた。


