…マシュリの背中、上空にて。
マシュリは口の中からぺっ、とシルナを吐き出し。
空中に放り投げて、自分の背中に落とした。
「ぶへっ!」
放り出されたシルナが、マシュリの背中に激突。
「いたぁぁぁ…」
「…お前が素直に乗らないからだよ」
「もぉぉ…。みんな乱暴なことをす、ふひぇぇぇぇ!?」
マシュリの背中から地上を見下ろし、恐ろしくなったのか。
シルナは奇怪な悲鳴をあげて、俺にしがみついた。
ちょ、何で俺にくっつくんだよ。
「足、足、足から力がぁぁ…」
がくがくがく、と震え、ビビりまくるシルナ。
…情けない奴だよ。
この調子じゃ、ジャマ王国に着いても、腰が抜けて立てないのでは?
とはいえ、俺もシルナの気持ちが分からなくはない。
何だろう。上手い例えが見つからないけど。
雲の上で、超長いジェットコースターに乗ってるみたいな気分。
しかも、安全装置はない。
もしここから落ちたら、地面に叩きつけられて、間違いなく死ぬ。
まぁ、仮に落っこちたとしても、マシュリが拾ってくれるとは思うが。
凄い速度なんだもん。風を突っ切る音が凄くて、ほとんど声が聞こえないくらい。
シルナじゃなくても、怖いと思うのは当然である。
俺だって、令月達を助けに行くという使命がなかったら、こんな絶叫マシンに乗るのは御免だ。
これにはさすがに、我が校で一番肝の据わったイレースも怯えているかと思ったが…。
「風除けが欲しいですね」
怖がる様子はまったくなく。
むしろ不機嫌そうな顔をして、髪の毛がバサバサとたなびくのを手で押さえていた。
すげぇ…。
一方、その横に乗っている天音は。
「ナジュ君のため、ナジュ君のため、ナジュ君のため…」
マシュリの背中にへばりつきながら、必死に自分にそう言い聞かせていた。
その顔は、恐怖に引き攣っていた。
それでも悲鳴は上げないし、弱音も吐かない。
…天音、お前は偉いよ。
更に、その後ろで。
「そーらーをこーえてー♪らららじゃーまーおーこくー♪」
空の上だろうと関係なく、楽しそうに大声で歌っているベリクリーデ。
全然怖がってる様子はない。むしろ、無邪気にジェットコースターを楽しんでいらっしゃる。
「ベリクリーデ…。お前、緊張感がないにも程があるだろ。歌ってんじゃねぇ」
「ゆくぞー♪ジュリスー♪」
「なんで俺なんだよ…」
…この二人は、心配しなくても大丈夫だな。
まぁ、余裕があるのは良いことだ。…今の間だけでも。
余裕がまったくなくて、心配なのは。
「がくがくがく…ぶるぶるぶる…」
「…シルナ…」
「がくぶるがくぶる…」
…俺も正直、そんなに高いところ、得意じゃないんだけどさ。
シルナがあんまり派手にビビってるから、逆に俺はしらけちゃって…怖くないって言うか…。
ところでこいつ、ジャマ王国に着いた後、ちゃんと戦力になるのか?
むしろ邪魔なんじゃね?
「は…は、羽久が、私に、し、し、失礼なことを、かっ、考えてる気がする〜っ」
そうか…。そんなこと言ってられるなら、大丈夫そうだな。
「怖いよ〜っ!早く着いてー!」
という、シルナの切実な訴えに。
「そう?じゃあ、もう少し速くするね」
マシュリは素直に答えた。
「えっ?ちょ、マシュリく、」
「みんな、しっかり掴まっててね」
「ぷぎゃぁぁぁ!?」
シルナの悲鳴をBGMに。
更に加速する、爆速マシュリタクシーであった。
マシュリは口の中からぺっ、とシルナを吐き出し。
空中に放り投げて、自分の背中に落とした。
「ぶへっ!」
放り出されたシルナが、マシュリの背中に激突。
「いたぁぁぁ…」
「…お前が素直に乗らないからだよ」
「もぉぉ…。みんな乱暴なことをす、ふひぇぇぇぇ!?」
マシュリの背中から地上を見下ろし、恐ろしくなったのか。
シルナは奇怪な悲鳴をあげて、俺にしがみついた。
ちょ、何で俺にくっつくんだよ。
「足、足、足から力がぁぁ…」
がくがくがく、と震え、ビビりまくるシルナ。
…情けない奴だよ。
この調子じゃ、ジャマ王国に着いても、腰が抜けて立てないのでは?
とはいえ、俺もシルナの気持ちが分からなくはない。
何だろう。上手い例えが見つからないけど。
雲の上で、超長いジェットコースターに乗ってるみたいな気分。
しかも、安全装置はない。
もしここから落ちたら、地面に叩きつけられて、間違いなく死ぬ。
まぁ、仮に落っこちたとしても、マシュリが拾ってくれるとは思うが。
凄い速度なんだもん。風を突っ切る音が凄くて、ほとんど声が聞こえないくらい。
シルナじゃなくても、怖いと思うのは当然である。
俺だって、令月達を助けに行くという使命がなかったら、こんな絶叫マシンに乗るのは御免だ。
これにはさすがに、我が校で一番肝の据わったイレースも怯えているかと思ったが…。
「風除けが欲しいですね」
怖がる様子はまったくなく。
むしろ不機嫌そうな顔をして、髪の毛がバサバサとたなびくのを手で押さえていた。
すげぇ…。
一方、その横に乗っている天音は。
「ナジュ君のため、ナジュ君のため、ナジュ君のため…」
マシュリの背中にへばりつきながら、必死に自分にそう言い聞かせていた。
その顔は、恐怖に引き攣っていた。
それでも悲鳴は上げないし、弱音も吐かない。
…天音、お前は偉いよ。
更に、その後ろで。
「そーらーをこーえてー♪らららじゃーまーおーこくー♪」
空の上だろうと関係なく、楽しそうに大声で歌っているベリクリーデ。
全然怖がってる様子はない。むしろ、無邪気にジェットコースターを楽しんでいらっしゃる。
「ベリクリーデ…。お前、緊張感がないにも程があるだろ。歌ってんじゃねぇ」
「ゆくぞー♪ジュリスー♪」
「なんで俺なんだよ…」
…この二人は、心配しなくても大丈夫だな。
まぁ、余裕があるのは良いことだ。…今の間だけでも。
余裕がまったくなくて、心配なのは。
「がくがくがく…ぶるぶるぶる…」
「…シルナ…」
「がくぶるがくぶる…」
…俺も正直、そんなに高いところ、得意じゃないんだけどさ。
シルナがあんまり派手にビビってるから、逆に俺はしらけちゃって…怖くないって言うか…。
ところでこいつ、ジャマ王国に着いた後、ちゃんと戦力になるのか?
むしろ邪魔なんじゃね?
「は…は、羽久が、私に、し、し、失礼なことを、かっ、考えてる気がする〜っ」
そうか…。そんなこと言ってられるなら、大丈夫そうだな。
「怖いよ〜っ!早く着いてー!」
という、シルナの切実な訴えに。
「そう?じゃあ、もう少し速くするね」
マシュリは素直に答えた。
「えっ?ちょ、マシュリく、」
「みんな、しっかり掴まっててね」
「ぷぎゃぁぁぁ!?」
シルナの悲鳴をBGMに。
更に加速する、爆速マシュリタクシーであった。


