そうと決まれば、話は早い。
「よし。早速、出発の準備をしよう」
「そうだね。…シュニィちゃん」
「はい」
シルナは、シュニィの方を向いて頼んだ。
「私達がジャマ王国に行ってる間…学院をお願い出来るかな」
「…!学院長先生、私もお供します」
そう言うと思った。
だけど、シュニィ。お前は駄目だ。
シルナもイレースも出掛けるとなれば、他に学院のことを任せられるのは、シュニィくらいしかいない。
それに何より、家庭を持っているシュニィを、危険な目に遭わせたくなかった。
「お願いだよ、シュニィちゃん。私達の…令月君達の戻って来る場所を守って」
「…学院長先生…」
「そうしてくれ。俺からも頼むよ」
「…羽久さん…」
シュニィが学院を守ってくれてると思えば、俺達は安心して行ける。
「…分かりました」
ついに、シュニィは頷いてくれた。
「このイーニシュフェルト魔導学院は、私が守ります。お約束します」
「ありがとう、シュニィちゃん…」
「言っておきますが、生徒を過度に甘やかさないように頼みますよ」
と、釘を刺すことを忘れないイレースである。
おい。それはシュニィにはキツいって。
「うぐっ…。わ、分かりました…。努力はします…」
…可哀想に。
シュニィは優しいからな。自分に対しては厳しくても、他人に対して厳しく接することは出来ない。
「…これは、戻ってきたら、再び気を引き締める必要がありますね…」
イレースが、なんかぶつぶつ呟いてんだけど。
よし。聞こえなかったことにしよう。
…それじゃ。
「じゃあ、今回の遠征メンバーは、俺とシルナ、イレース、天音、マシュリの5人ってことで…」
「おいおい…。それはさすがに少ないんじゃないのか?」
「俺も同行しよう」
ジュリスと、無闇がそれぞれ言った。
「相手は暗殺者組織の総本部だろ。もっと戦力が必要なはずだ」
「だけど…。でも、人数を増やしたら、それだけ見つかる危険が…」
「どうせ潜入すれば見つかるだろうし、見つかることは前提で動いた方が良いぞ」
…ごもっとも。
「それから無闇、お前の魔法は強力だが、でも、潜入任務には向いてない」
と、ジュリスははっきりと、無闇にそう言った。
「えー。私と無闇君じゃ力になれないって言うの?」
無闇をディスられたと思ったのか。
すかさず、無闇の背後から、ふらり、と月読が姿を現した。
非常に不満げな表情である。
「そうじゃない。お前達が強いのはよく分かってる。だけど、適材適所ってものがあるんだ」
…ジュリスの言ってることが、分からなくはない。
無闇の使う魔法…『死火』の魔導書から放たれる魔法は、非常に強力である。
その強さと言ったら、無闇の持つ『死火』こそが「神殺しの魔法」なのではないかと伝えられたほど。
だけど、強力過ぎるが故に…どうしても、大味な魔法になりがちだ。
多対一の場面では負け知らずだが、『アメノミコト』の暗殺者は基本的に、群れるということをしない。
出会ったばかりの頃の、令月とすぐりを思い出してみれば良い。
今でこそ、あいつらは互いに組ませたら、手がつけられない始末だが。
まだ学院に来たばかりの頃は、まるで連携なんて取れてなかったし、むしろ足を引っ張り合っている有り様だった。
暗殺者達は、協力して戦うのが苦手だ。
だけら、無闇の得意な多対一の状況には、持って行きづらい。
もし戦うことになれば、それは多分、一対一の状況になるだろう。
そうなると…無闇にとっては、かなり不利な状況になる訳で。
だからこそ、ジュリスがこう言って、説得しているのだ。
「よし。早速、出発の準備をしよう」
「そうだね。…シュニィちゃん」
「はい」
シルナは、シュニィの方を向いて頼んだ。
「私達がジャマ王国に行ってる間…学院をお願い出来るかな」
「…!学院長先生、私もお供します」
そう言うと思った。
だけど、シュニィ。お前は駄目だ。
シルナもイレースも出掛けるとなれば、他に学院のことを任せられるのは、シュニィくらいしかいない。
それに何より、家庭を持っているシュニィを、危険な目に遭わせたくなかった。
「お願いだよ、シュニィちゃん。私達の…令月君達の戻って来る場所を守って」
「…学院長先生…」
「そうしてくれ。俺からも頼むよ」
「…羽久さん…」
シュニィが学院を守ってくれてると思えば、俺達は安心して行ける。
「…分かりました」
ついに、シュニィは頷いてくれた。
「このイーニシュフェルト魔導学院は、私が守ります。お約束します」
「ありがとう、シュニィちゃん…」
「言っておきますが、生徒を過度に甘やかさないように頼みますよ」
と、釘を刺すことを忘れないイレースである。
おい。それはシュニィにはキツいって。
「うぐっ…。わ、分かりました…。努力はします…」
…可哀想に。
シュニィは優しいからな。自分に対しては厳しくても、他人に対して厳しく接することは出来ない。
「…これは、戻ってきたら、再び気を引き締める必要がありますね…」
イレースが、なんかぶつぶつ呟いてんだけど。
よし。聞こえなかったことにしよう。
…それじゃ。
「じゃあ、今回の遠征メンバーは、俺とシルナ、イレース、天音、マシュリの5人ってことで…」
「おいおい…。それはさすがに少ないんじゃないのか?」
「俺も同行しよう」
ジュリスと、無闇がそれぞれ言った。
「相手は暗殺者組織の総本部だろ。もっと戦力が必要なはずだ」
「だけど…。でも、人数を増やしたら、それだけ見つかる危険が…」
「どうせ潜入すれば見つかるだろうし、見つかることは前提で動いた方が良いぞ」
…ごもっとも。
「それから無闇、お前の魔法は強力だが、でも、潜入任務には向いてない」
と、ジュリスははっきりと、無闇にそう言った。
「えー。私と無闇君じゃ力になれないって言うの?」
無闇をディスられたと思ったのか。
すかさず、無闇の背後から、ふらり、と月読が姿を現した。
非常に不満げな表情である。
「そうじゃない。お前達が強いのはよく分かってる。だけど、適材適所ってものがあるんだ」
…ジュリスの言ってることが、分からなくはない。
無闇の使う魔法…『死火』の魔導書から放たれる魔法は、非常に強力である。
その強さと言ったら、無闇の持つ『死火』こそが「神殺しの魔法」なのではないかと伝えられたほど。
だけど、強力過ぎるが故に…どうしても、大味な魔法になりがちだ。
多対一の場面では負け知らずだが、『アメノミコト』の暗殺者は基本的に、群れるということをしない。
出会ったばかりの頃の、令月とすぐりを思い出してみれば良い。
今でこそ、あいつらは互いに組ませたら、手がつけられない始末だが。
まだ学院に来たばかりの頃は、まるで連携なんて取れてなかったし、むしろ足を引っ張り合っている有り様だった。
暗殺者達は、協力して戦うのが苦手だ。
だけら、無闇の得意な多対一の状況には、持って行きづらい。
もし戦うことになれば、それは多分、一対一の状況になるだろう。
そうなると…無闇にとっては、かなり不利な状況になる訳で。
だからこそ、ジュリスがこう言って、説得しているのだ。


