神殺しのクロノスタシス7〜前編〜

「僕もかつてはそうだった…。そう…だった、はずですから」

「…何…言ってるの?」

「…いえ…。…何でもありません。全部、過去の話です」

彼は頭を軽く振って、無理矢理この話題を打ち切った。

そして。

「それよりも…『八千代』先輩。僕が何の為にここに来たのか、あなたならお分かりなのでは?」

「…」

…それは。

「僕を殺しに来たんでしょう?」

処刑だ。

裏切り者、そして役立たずの処刑。

さっきも言った通り、いつでもどうぞ。

まぁ、僕だって、進んで死にたくはないから。

一応、最後まで抵抗はさせてもらう。

…しかし。

「残念。あなたはまだ死ねません」

「え…?」

「平時の『アメノミコト』ならば、あなたを生かしておく理由はなかった。…だけど、今は違う」

「…」

「裏切り者のあなたにも、まだ役目がある。死ぬのは、その役目を果たしてからです」

そう言って。

彼は、被っていた黒いフードを取った。

「…!」

現れたその顔に、僕は目を見開いた。