お前の仲間を奪い去った、とはっきり言われてるようなものだ。
よくも…僕に、そんなことをいけしゃあしゃあと言えましたね。
「何の為にですか?どうして…令月さん達を…」
「それは貴様の知ったところではない」
あぁ、そうですか。
でも、大体推測は出来る。
令月さんとすぐりさんが言っていた。
『アメノミコト』は、裏切り者を許さない、と。
そのクソッタレな『アメノミコト』のルールに従って、あの二人は『アメノミコト』に連れ戻された。
「まさか…彼らも拷問してる訳じゃありませんよね?」
「だとしたら、なんだ?」
…。
…さすがに怒りますよ。その時は。
僕の残機は無限ですが、彼らには命が一つしかないんだから。
「だとしたら、今すぐにやめてください」
「それは貴様次第だ」
…何?
「暗殺者の代わりはいるが、読心魔法使いの代わりはいない。貴様が『アメノミコト』に屈するなら、黒月令月と花曇すぐりは、ルーデュニア聖王国に帰してやろう」
「…」
「それが、頭領様の提案だ」
そう…。…そういうことですか。
そう来たか、って感じですね。
…成程。鞭打ちよりも、爪剥ぎよりも、どんな拷問よりも、それは僕によく効きます。
自分の痛みや苦しみには耐えられる。いくらでも。
だけど…仲間を引き合いに出されたら。
ましてや…今、一番心配している、令月さんとすぐりさんの名前を出されると。
僕としては、非常に心が痛いですね。
「…それ、僕が『分かりました』と言って、本当に令月さん達を解放してくれる保証、あります?」
口先では何とも言える。
解放すると言いながら、本当は…ってことも充分有り得るでしょう。
暗殺組織の頭領が、きちんと約束を守ってくれるとは思えない。
「信じたくなければ、信じなければ良い。俺は頭領様からの伝言を伝えたまでだ」
「…そうですか」
鬼頭夜陰が、本当に令月さんとすぐりさんを解放するつもりなのか。それは分からない。
本当だと信じたいけど…どうだろうか。
あの二人と僕一人、『アメノミコト』にとって、どちらが重い存在だろうか。
人間としての価値の話じゃありませんよ。利用価値の話です。
一つ確かに分かっていることがある。
僕がここで断れば、確実に、令月さんとすぐりさんは『アメノミコト』に囚われたままだ、ということだ。
このまま拷問に耐え続けて…それで何かが変わるなら、何かが守れるなら、僕は永久に耐え続ける。
だけど…もし、僕一人の犠牲で、守れる命があるなら。
それが悪魔の手であったとしても、僕はその手を取る。
「…分かりました」
「決意は決まったか?」
「えぇ。…僕のことはどうしても構わない。だけど、令月さんとすぐりさんは、ルーデュニア聖王国に返してあげてください」
後悔はない。
いずれにしても、僕のこの手は既に、多くの血と罪にまみれている。
ならば、今更何を躊躇うことがあるだろう。
よくも…僕に、そんなことをいけしゃあしゃあと言えましたね。
「何の為にですか?どうして…令月さん達を…」
「それは貴様の知ったところではない」
あぁ、そうですか。
でも、大体推測は出来る。
令月さんとすぐりさんが言っていた。
『アメノミコト』は、裏切り者を許さない、と。
そのクソッタレな『アメノミコト』のルールに従って、あの二人は『アメノミコト』に連れ戻された。
「まさか…彼らも拷問してる訳じゃありませんよね?」
「だとしたら、なんだ?」
…。
…さすがに怒りますよ。その時は。
僕の残機は無限ですが、彼らには命が一つしかないんだから。
「だとしたら、今すぐにやめてください」
「それは貴様次第だ」
…何?
「暗殺者の代わりはいるが、読心魔法使いの代わりはいない。貴様が『アメノミコト』に屈するなら、黒月令月と花曇すぐりは、ルーデュニア聖王国に帰してやろう」
「…」
「それが、頭領様の提案だ」
そう…。…そういうことですか。
そう来たか、って感じですね。
…成程。鞭打ちよりも、爪剥ぎよりも、どんな拷問よりも、それは僕によく効きます。
自分の痛みや苦しみには耐えられる。いくらでも。
だけど…仲間を引き合いに出されたら。
ましてや…今、一番心配している、令月さんとすぐりさんの名前を出されると。
僕としては、非常に心が痛いですね。
「…それ、僕が『分かりました』と言って、本当に令月さん達を解放してくれる保証、あります?」
口先では何とも言える。
解放すると言いながら、本当は…ってことも充分有り得るでしょう。
暗殺組織の頭領が、きちんと約束を守ってくれるとは思えない。
「信じたくなければ、信じなければ良い。俺は頭領様からの伝言を伝えたまでだ」
「…そうですか」
鬼頭夜陰が、本当に令月さんとすぐりさんを解放するつもりなのか。それは分からない。
本当だと信じたいけど…どうだろうか。
あの二人と僕一人、『アメノミコト』にとって、どちらが重い存在だろうか。
人間としての価値の話じゃありませんよ。利用価値の話です。
一つ確かに分かっていることがある。
僕がここで断れば、確実に、令月さんとすぐりさんは『アメノミコト』に囚われたままだ、ということだ。
このまま拷問に耐え続けて…それで何かが変わるなら、何かが守れるなら、僕は永久に耐え続ける。
だけど…もし、僕一人の犠牲で、守れる命があるなら。
それが悪魔の手であったとしても、僕はその手を取る。
「…分かりました」
「決意は決まったか?」
「えぇ。…僕のことはどうしても構わない。だけど、令月さんとすぐりさんは、ルーデュニア聖王国に返してあげてください」
後悔はない。
いずれにしても、僕のこの手は既に、多くの血と罪にまみれている。
ならば、今更何を躊躇うことがあるだろう。


