「平気なんかじゃないよ…。あんなにいっぱい怪我して…」
リリスは精神世界の中で、現実の僕の様子を伺っている。
僕が『アメノミコト』の拷問官に拷問を受けていることも、当然知っている。
だからこそ、心配してくれているのだ。
いやぁ、心配してくれる人がいるって、嬉しいですね。
「本当に、大丈夫ですって」
僕、好きな女の子の前では、強がりたいタイプの男の子なので。
余裕綽々とばかりに、微笑んでみせた。
しかし、リリスは。
「…ううん。やっぱり、こんなのおかしいよ」
え。
「なんで、ナジュ君がこんな目に遭わなきゃいけないの?」
「それは…」
「もう頑張らなくて良いよ。一言、分かった、協力します、って言えば、それでもう傷つけられることはないでしょ」
「…」
『アメノミコト』が、何故僕を捕らえ、必死に僕を拷問しているのか。
それは、僕の読心魔法を利用する為だ。
拷問官にも、何度も言われている。
「やめて欲しければ、『アメノミコト』に協力しろ」と。
だから僕が一言、「あなた達に協力します」と言えば。
それで、拷問は終わる。…はず。
相手は、情け無用に暗殺組織ですからね。
僕が素直に頷いたところで、拷問室から出られるとは限らない。
「…分かっているでしょう、リリス。僕は仲間の敵に力を貸したりしませんよ」
『アメノミコト』は、令月さんとすぐりさんを連れ去った。
そんな連中に協力する義理はありません。
「だけど…。それじゃ、ナジュ君はいつまでも苦しみ続けることになるんだよ」
「そうですね」
あまりにも粘り続ける僕に、拷問官の方が先に音を上げるのを待つしかないですね。
こいつにはもう拷問しても無駄だ、と諦めてくれれば。
それで解放してくれないかな。無理ですかね?
「これ以上苦しむことないよ。学院の…仲間達だって、きっと許してくれるよ」
「…」
…そうですね。
多分、僕もそうだと思います。
底無しに優しい人達ですからね。
僕が拷問を受けていると知ったら、「もう良いから、協力すると言え」と言ってくれるでしょう。
…だからこそ。
だからこそ、僕は彼らの優しさに甘える訳にはいかない。
「令月さんとすぐりさんも、今頃、きっと戦ってるはずなんです」
『アメノミコト』の地下拷問室にやって来てから、あの二人の姿を見かける、どころか。
名前すら、聞いたことはありませんが。
それでも今頃、二人共、この国の何処かにいる。
そして、彼らもまた仲間の為に、仲間を守る為に、必死に戦ってるはずなんです。
それに比べたら、僕は、ただ拷問に耐え続けるだけで良いんですよ?
楽なものじゃないですか。
幸い僕は不死身だし、痛みにも慣れている。
何より、これも仲間の為と思えば、耐えられないことはない。
「だから、僕も戦います」
「ナジュ君…」
「大丈夫ですよ、本当に」
これは、強がりで言ってるんじゃない。
…いや、まぁちょっとは強がってますけど。
…リリスに再会したい為に、死にたいが為に、殺してくれる人を求めて各地を放浪していた頃に比べれば。
このくらい…辛いなんて思わない。
「今はこうして、リリスも一緒にいてくれますから。辛いことなんてちっともありません」
「…」
「信じて見守っててください」
「…もう、分かったよ…」
やった。
「ナジュ君のおねだりには弱いんだよなぁ、私…」
「そういうところが大好きですよ、リリス」
「ほらぁ…また、そんな調子の良いことばっかり…」
とか言って、ちょっと照れてるじゃないですか。
いやぁ可愛い。世界一可愛い僕の恋人ですよ。
リリスは精神世界の中で、現実の僕の様子を伺っている。
僕が『アメノミコト』の拷問官に拷問を受けていることも、当然知っている。
だからこそ、心配してくれているのだ。
いやぁ、心配してくれる人がいるって、嬉しいですね。
「本当に、大丈夫ですって」
僕、好きな女の子の前では、強がりたいタイプの男の子なので。
余裕綽々とばかりに、微笑んでみせた。
しかし、リリスは。
「…ううん。やっぱり、こんなのおかしいよ」
え。
「なんで、ナジュ君がこんな目に遭わなきゃいけないの?」
「それは…」
「もう頑張らなくて良いよ。一言、分かった、協力します、って言えば、それでもう傷つけられることはないでしょ」
「…」
『アメノミコト』が、何故僕を捕らえ、必死に僕を拷問しているのか。
それは、僕の読心魔法を利用する為だ。
拷問官にも、何度も言われている。
「やめて欲しければ、『アメノミコト』に協力しろ」と。
だから僕が一言、「あなた達に協力します」と言えば。
それで、拷問は終わる。…はず。
相手は、情け無用に暗殺組織ですからね。
僕が素直に頷いたところで、拷問室から出られるとは限らない。
「…分かっているでしょう、リリス。僕は仲間の敵に力を貸したりしませんよ」
『アメノミコト』は、令月さんとすぐりさんを連れ去った。
そんな連中に協力する義理はありません。
「だけど…。それじゃ、ナジュ君はいつまでも苦しみ続けることになるんだよ」
「そうですね」
あまりにも粘り続ける僕に、拷問官の方が先に音を上げるのを待つしかないですね。
こいつにはもう拷問しても無駄だ、と諦めてくれれば。
それで解放してくれないかな。無理ですかね?
「これ以上苦しむことないよ。学院の…仲間達だって、きっと許してくれるよ」
「…」
…そうですね。
多分、僕もそうだと思います。
底無しに優しい人達ですからね。
僕が拷問を受けていると知ったら、「もう良いから、協力すると言え」と言ってくれるでしょう。
…だからこそ。
だからこそ、僕は彼らの優しさに甘える訳にはいかない。
「令月さんとすぐりさんも、今頃、きっと戦ってるはずなんです」
『アメノミコト』の地下拷問室にやって来てから、あの二人の姿を見かける、どころか。
名前すら、聞いたことはありませんが。
それでも今頃、二人共、この国の何処かにいる。
そして、彼らもまた仲間の為に、仲間を守る為に、必死に戦ってるはずなんです。
それに比べたら、僕は、ただ拷問に耐え続けるだけで良いんですよ?
楽なものじゃないですか。
幸い僕は不死身だし、痛みにも慣れている。
何より、これも仲間の為と思えば、耐えられないことはない。
「だから、僕も戦います」
「ナジュ君…」
「大丈夫ですよ、本当に」
これは、強がりで言ってるんじゃない。
…いや、まぁちょっとは強がってますけど。
…リリスに再会したい為に、死にたいが為に、殺してくれる人を求めて各地を放浪していた頃に比べれば。
このくらい…辛いなんて思わない。
「今はこうして、リリスも一緒にいてくれますから。辛いことなんてちっともありません」
「…」
「信じて見守っててください」
「…もう、分かったよ…」
やった。
「ナジュ君のおねだりには弱いんだよなぁ、私…」
「そういうところが大好きですよ、リリス」
「ほらぁ…また、そんな調子の良いことばっかり…」
とか言って、ちょっと照れてるじゃないですか。
いやぁ可愛い。世界一可愛い僕の恋人ですよ。


