神殺しのクロノスタシス7〜前編〜

俺も昨日、酷い筋肉痛に苦しんでた身だから。

今のシルナの気持ちが、分からなくはない。

分からなくはないが。

でも、所詮筋肉痛だからな。

病気で動けない訳じゃない。

そんな理由で大事な授業を休もうなど、イレースが許してくれるはずがない。

「そ、そんなぁ!だって私、身体が動かな…」

「そうですか。身体が動きませんか。それはお気の毒ですね」

「…えっ?」

イレースは、にこりと微笑んだ。

イレースが笑うのは珍しい。

…まぁ、地獄の獄吏のごとく、真っ黒な笑みなんだが。

「でしたら、要介護5ですね。今すぐ、特別養護老人ホームに入所するべきです」

「ひぇっ…」

「…選びなさい。授業に出るか、学院を出ていくか」

…絶望の選択肢。

だが、選択肢を提示してくれただけ、(イレースにしては)優しいと言わざるを得ない。

そしてその後、半泣きになりながら。

シルナが筋肉痛の身体を引きずって、昨日の俺以上のカクカクの動きで授業に出たのは、言うまでもない。