「さっきの一部始終、見てましたけど。先輩は本気で、ターゲットを見逃すつもりだったんですか?」
「…」
「違いますよね?当然。さすが先輩。巧みな演技でターゲットを騙して、油断させたところを一突きにして殺す…そのつもりだったんですよね?」
「…」
「でも、さすがに慎重過ぎるんじゃないですか?相手は魔導師でもないのに…。わざわざクサい小芝居をして油断させなくても、先輩なら問答無用に切りかかって殺せたんじゃないですか?」
…白々しい。
本当に白々しい。
僕とこの親子のやり取りをずっと見てたなら、分かるはずだ。
僕が、本気で彼らを見逃すつもりだったことを…。
「まさか、暗殺者がターゲットに情けをかけるなんて…そんなことは有り得ませんよね?」
「…」
「…『終日組』の暗殺者。『八千代』。鬼頭様に特別目をかけられていた、優秀な暗殺者」
黒いフードの彼は、相変わらず楽しそうな口調で言った。
…何が楽しいんだ。
「…期待を裏切ったりはしませんよね?」
「…僕は君の期待に応える為に、『アメノミコト』に戻ったんじゃないよ」
僕は僕の大切なものを守る為に、ここにいるのだ。
首を切り落とされた、哀れな親子の死体を見下ろした。
この人達は、僕が殺したも同然だ。
「仕事」の後に、こんな気持ちになるのは初めてだ。
…自分が、まったく別の人間になってしまったような気がした。
果たして今の僕が、本当にこの組織で、再び暗殺者として生きていけるのか。
僕には自信がなかった。
「…」
「違いますよね?当然。さすが先輩。巧みな演技でターゲットを騙して、油断させたところを一突きにして殺す…そのつもりだったんですよね?」
「…」
「でも、さすがに慎重過ぎるんじゃないですか?相手は魔導師でもないのに…。わざわざクサい小芝居をして油断させなくても、先輩なら問答無用に切りかかって殺せたんじゃないですか?」
…白々しい。
本当に白々しい。
僕とこの親子のやり取りをずっと見てたなら、分かるはずだ。
僕が、本気で彼らを見逃すつもりだったことを…。
「まさか、暗殺者がターゲットに情けをかけるなんて…そんなことは有り得ませんよね?」
「…」
「…『終日組』の暗殺者。『八千代』。鬼頭様に特別目をかけられていた、優秀な暗殺者」
黒いフードの彼は、相変わらず楽しそうな口調で言った。
…何が楽しいんだ。
「…期待を裏切ったりはしませんよね?」
「…僕は君の期待に応える為に、『アメノミコト』に戻ったんじゃないよ」
僕は僕の大切なものを守る為に、ここにいるのだ。
首を切り落とされた、哀れな親子の死体を見下ろした。
この人達は、僕が殺したも同然だ。
「仕事」の後に、こんな気持ちになるのは初めてだ。
…自分が、まったく別の人間になってしまったような気がした。
果たして今の僕が、本当にこの組織で、再び暗殺者として生きていけるのか。
僕には自信がなかった。


