言うに事欠いて、「すみませんでした」だって。
アホなんですかね。
「すみませんで済んだら、暗殺者なんて要らないでしょう」
「…それはそうですね」
まったく笑わせてくれますよ。
「口が自由になるのは嬉しいんですが、何も見えないし動けないのは辛いです。せめて、目隠しは外してくれません?」
「残念ですが、それは出来ません」
…へぇ?
「あなたの読心魔法は、相手の目を見ることが発動条件だと聞きました」
「…」
「不用意に読心されることを避ける為、やむを得ない措置です。許してください」
成程。
まぁ、それくらいの警戒心はありますよね。
「下手に抵抗されてしまうと、こちらとしても暴力的な行為を取らざるを得ない。拘束させてもらっているのはその為です」
「そうですか」
心配しなくても、敵の本拠地で暴れたりしませんよ。
少なくとも、令月さんとすぐりさんの無事を確認しないうちは。
「それで、あなたは誰です?」
こっちはあなたが誰なのか、声だけで、顔も分からないというのに。
向こうは僕のことを知っているなんて、何だか気持ち悪いじゃないですか。
この人は、比較的話が通じそうだ。
「あなたの想像通り、僕は『アメノミコト』の暗殺者です」
「それは知ってますよ。どうせ、『終日組』とかいう暗殺エリートなんでしょう?」
「そうです」
…やっぱり。
さっき、僕にナイフを向けてきた部下らしき暗殺者に指示しているのを聞いて、そうじゃないかと思っていたが。
この人も…令月さんやすぐりさんと同じ、暗殺者のエリート…『終日組』所属の暗殺者。
っていうことは、つまり、めっちゃ強い暗殺者、ってことですよ。
やれやれ。
そんな人に迎えてもらえるなんて、僕、VIP待遇なのでは?
…首輪、嵌められてますけど。
「令月さんとすぐりさんは?ここにいるんですか」
「…」
答えませんか。
顔が見えない、読心魔法が使えないのがもどかしいですね。
でも、諦めませんよ。
「彼らは何も悪いことしてないので、帰してあげてくれませんか。僕で良ければ身代わりになります」
僕が身代わり…出来ますかねぇ?
出来ると信じて提案しますよ。
僕には未来なんてないけれど、あの二人には未来がある。
未来を摘むべきではない。
しかし。
「…」
その人は、何故か黙っていた。
…何故黙る?
顔が見えないから、表情も分からないんですよね。
「何か気に入らないことでも?」
「…いいえ。ただ、理解出来ないだけです」
「何が?」
「あなたは何故、暗殺者などの為に自分の身を捧げようとするのですか」
あぁ、そういう質問ですか。
そういえば、昔は令月さん達もそんなこと言ってましたね。
「異国の暗殺者のことなど、放っておけば良い。あなたが身代わりになる必要など…」
「関係ありませんね、そんなこと」
暗殺者の命に価値はない、と?
それは大きな誤解ですよ。
…自分が死にたいという、身勝手な理由で他人の命を奪い続けた僕に比べれば。
命じられて、人殺しを強いられていただけの子供なんて…無実も同然ですよ。
僕の命の方が、暗殺者よりも遥かに汚くて、無価値だ。
僕は救いようのない悪党だけど、彼らは違う。
ちゃんと光の下に…日向のもとで生きている人達だから。
だから、そんな彼らの未来を奪わないで欲しいだけだ。
アホなんですかね。
「すみませんで済んだら、暗殺者なんて要らないでしょう」
「…それはそうですね」
まったく笑わせてくれますよ。
「口が自由になるのは嬉しいんですが、何も見えないし動けないのは辛いです。せめて、目隠しは外してくれません?」
「残念ですが、それは出来ません」
…へぇ?
「あなたの読心魔法は、相手の目を見ることが発動条件だと聞きました」
「…」
「不用意に読心されることを避ける為、やむを得ない措置です。許してください」
成程。
まぁ、それくらいの警戒心はありますよね。
「下手に抵抗されてしまうと、こちらとしても暴力的な行為を取らざるを得ない。拘束させてもらっているのはその為です」
「そうですか」
心配しなくても、敵の本拠地で暴れたりしませんよ。
少なくとも、令月さんとすぐりさんの無事を確認しないうちは。
「それで、あなたは誰です?」
こっちはあなたが誰なのか、声だけで、顔も分からないというのに。
向こうは僕のことを知っているなんて、何だか気持ち悪いじゃないですか。
この人は、比較的話が通じそうだ。
「あなたの想像通り、僕は『アメノミコト』の暗殺者です」
「それは知ってますよ。どうせ、『終日組』とかいう暗殺エリートなんでしょう?」
「そうです」
…やっぱり。
さっき、僕にナイフを向けてきた部下らしき暗殺者に指示しているのを聞いて、そうじゃないかと思っていたが。
この人も…令月さんやすぐりさんと同じ、暗殺者のエリート…『終日組』所属の暗殺者。
っていうことは、つまり、めっちゃ強い暗殺者、ってことですよ。
やれやれ。
そんな人に迎えてもらえるなんて、僕、VIP待遇なのでは?
…首輪、嵌められてますけど。
「令月さんとすぐりさんは?ここにいるんですか」
「…」
答えませんか。
顔が見えない、読心魔法が使えないのがもどかしいですね。
でも、諦めませんよ。
「彼らは何も悪いことしてないので、帰してあげてくれませんか。僕で良ければ身代わりになります」
僕が身代わり…出来ますかねぇ?
出来ると信じて提案しますよ。
僕には未来なんてないけれど、あの二人には未来がある。
未来を摘むべきではない。
しかし。
「…」
その人は、何故か黙っていた。
…何故黙る?
顔が見えないから、表情も分からないんですよね。
「何か気に入らないことでも?」
「…いいえ。ただ、理解出来ないだけです」
「何が?」
「あなたは何故、暗殺者などの為に自分の身を捧げようとするのですか」
あぁ、そういう質問ですか。
そういえば、昔は令月さん達もそんなこと言ってましたね。
「異国の暗殺者のことなど、放っておけば良い。あなたが身代わりになる必要など…」
「関係ありませんね、そんなこと」
暗殺者の命に価値はない、と?
それは大きな誤解ですよ。
…自分が死にたいという、身勝手な理由で他人の命を奪い続けた僕に比べれば。
命じられて、人殺しを強いられていただけの子供なんて…無実も同然ですよ。
僕の命の方が、暗殺者よりも遥かに汚くて、無価値だ。
僕は救いようのない悪党だけど、彼らは違う。
ちゃんと光の下に…日向のもとで生きている人達だから。
だから、そんな彼らの未来を奪わないで欲しいだけだ。


