それに、もし…『アメノミコト』の人間が、令月とすぐりに接触したら。
その時点で、両者間の戦闘が勃発しただろう。
だから敢えて、令月とすぐりの共通の知人…まったく無関係のツキナに、呼び出し状を渡し。
正体を隠して、令月達のもとに呼び出し状を届けさせた。
「それだけじゃありませんよ。これは…警告でもあるんでしょう」
俺の心を読んだナジュが、すかさずそう言った。
「警告?」
「『アメノミコト』は、令月さんとすぐりさんがツキナさんの友人であることを突き止め、敢えてツキナさんに手紙を渡したんです。…これがどういう意味か分かりません?」
「…それは…。…!」
「…気づいたようですね」
あぁ、気づいた。
出来れば、気づきたくなかったよ。
敢えてツキナに、手紙を渡させることで。
「ツキナがお前らの友人であることは知ってるんだぞ」と。
ひいては。
「ツキナの命を奪おうと思えば、いつでも出来るんだぞ」という警告でもある。
元暗殺者である令月達は、当然敏感にそのことを察したはずだ。
「恐らくその手紙、逆らえばツキナさんの命を保証しない、とでも書いてたんじゃないですか?」
「…その可能性は高いな」
もし、呼び出しに応じなければ…危ないのはツキナだ。
ツキナを巻き込む訳にはいかない。
だから、素直に呼び出しに応じた。俺達に相談することもなく。
もしかしたら、俺達に相談すれば、その時もツキナの安全は保証しない、と脅されていたんじゃないのか。
そう思えば…二人が何も言わず、勝手に学院を抜け出した理由も頷ける。
「…あの、馬鹿共…」
ツキナの命を守る為とはいえ。
その為に、自分達の命を投げ打ったんじゃ、意味ないじゃないか。
ツキナは、お前達が戻ってくるのを待ってるんだぞ。
もし帰ってこなかったら、結局、ツキナを死ぬほど悲しませることになるんだぞ。
それが分からないのか。…分からないはずがないだろ。お前達なら。
「…それでも」
と、ナジュは言った。
「それでも、彼らはツキナさんを守ることを優先したんですよ」
「…」
…そうか。
その気持ちが…分からないことはない。
むしろ、よく分かる。
分かるからこそ、もどかしいのだ。
「まぁ、普段から彼らの心の中を見るに…どうも、命を軽んじてる節がありますからね」
「お前ほどじゃないけどな」
「僕は良いんですよ。残機無限なんだから」
良くねーよ。お前も自分の命を大事にしろ。
「自分達の薄汚い命で、誰かを守れるならそれは本望…と、思ってるんでしょう。きっと」
「ふざけやがって…」
誰が薄汚い命だって?何が本望だって?
絶対、そんなこと認めてなるものか。
「『アメノミコト』に乗り込んででも、令月とすぐりを連れ戻してやる」
「…あなたも結構、命知らずなこと考えますよね」
それは褒め言葉だと受け取って良いんだよな?ナジュ。
その時点で、両者間の戦闘が勃発しただろう。
だから敢えて、令月とすぐりの共通の知人…まったく無関係のツキナに、呼び出し状を渡し。
正体を隠して、令月達のもとに呼び出し状を届けさせた。
「それだけじゃありませんよ。これは…警告でもあるんでしょう」
俺の心を読んだナジュが、すかさずそう言った。
「警告?」
「『アメノミコト』は、令月さんとすぐりさんがツキナさんの友人であることを突き止め、敢えてツキナさんに手紙を渡したんです。…これがどういう意味か分かりません?」
「…それは…。…!」
「…気づいたようですね」
あぁ、気づいた。
出来れば、気づきたくなかったよ。
敢えてツキナに、手紙を渡させることで。
「ツキナがお前らの友人であることは知ってるんだぞ」と。
ひいては。
「ツキナの命を奪おうと思えば、いつでも出来るんだぞ」という警告でもある。
元暗殺者である令月達は、当然敏感にそのことを察したはずだ。
「恐らくその手紙、逆らえばツキナさんの命を保証しない、とでも書いてたんじゃないですか?」
「…その可能性は高いな」
もし、呼び出しに応じなければ…危ないのはツキナだ。
ツキナを巻き込む訳にはいかない。
だから、素直に呼び出しに応じた。俺達に相談することもなく。
もしかしたら、俺達に相談すれば、その時もツキナの安全は保証しない、と脅されていたんじゃないのか。
そう思えば…二人が何も言わず、勝手に学院を抜け出した理由も頷ける。
「…あの、馬鹿共…」
ツキナの命を守る為とはいえ。
その為に、自分達の命を投げ打ったんじゃ、意味ないじゃないか。
ツキナは、お前達が戻ってくるのを待ってるんだぞ。
もし帰ってこなかったら、結局、ツキナを死ぬほど悲しませることになるんだぞ。
それが分からないのか。…分からないはずがないだろ。お前達なら。
「…それでも」
と、ナジュは言った。
「それでも、彼らはツキナさんを守ることを優先したんですよ」
「…」
…そうか。
その気持ちが…分からないことはない。
むしろ、よく分かる。
分かるからこそ、もどかしいのだ。
「まぁ、普段から彼らの心の中を見るに…どうも、命を軽んじてる節がありますからね」
「お前ほどじゃないけどな」
「僕は良いんですよ。残機無限なんだから」
良くねーよ。お前も自分の命を大事にしろ。
「自分達の薄汚い命で、誰かを守れるならそれは本望…と、思ってるんでしょう。きっと」
「ふざけやがって…」
誰が薄汚い命だって?何が本望だって?
絶対、そんなこと認めてなるものか。
「『アメノミコト』に乗り込んででも、令月とすぐりを連れ戻してやる」
「…あなたも結構、命知らずなこと考えますよね」
それは褒め言葉だと受け取って良いんだよな?ナジュ。


