その後、すぐに。
俺達は、学院の教師達を学院長室に呼んだ。
それから、事態を聞きつけたマシュリが、窓からひょいっ、と入ってきた。
「…」
「…ふむ、成程…」
「…そんな…」
イレースとナジュ、そして天音の三人にも、置き手紙を見せると。
イレースは不機嫌そうに眉をひそめ。
ナジュは何やら納得したような顔。
天音は俺やシルナと同じように、真っ青になっていた。
で、マシュリは。
「…ふんふん…。…確かに、二人の匂いがする」
置き手紙の匂いを嗅いで、確かに令月とすぐりが書いたものであることを確認してくれた。
「…で、二人は今行方不明な訳ですね?」
「…あぁ…」
急いで、学生寮にも向かったのだけど。
令月の部屋にもすぐりの部屋にも、二人の姿はなかった。
二人のルームメイトに話を聞いたところ、今朝から姿を見なかった、と。
「また脱走か…。…あいつら…!」
あの二人が学院を脱走するのは、今日が初めてではない。
だが、この置き手紙…。
…何だか、凄く嫌な予感がする。
「そういえば昨日、令月さんとすぐりさんに一度も会いませんでしたね」
と、ナジュが言った。
「思えば、意識的に僕を避けていたんでしょう。…会えば、脱走しようとしていることを見抜かれると思って」
「…ってことは、昨日の時点で脱走を計画してた、ってこと…?」
「恐らくは」
…。
「でも、それまで何も言ってなかったよね?様子も…特におかしなことはなかったのに」
「仮に何か有ったとしても、二人共ポーカーフェイスが上手いですから、見破るのは難しかったかもしれませんが」
天音とナジュが言った。
…だよな。
心が読めるナジュならともかく、俺とシルナじゃとても、あの二人が何を考えているのか見抜くことは出来ない。
「…とにかく、令月君達を探さなきゃ」
と、シルナ。
そうだな。
どんな事情があれど、俺達がやるべきことは一つだ。
「僕達のことは忘れてください」だと?
…アホぬかせ。
忘れようと思ったって、忘れられる訳がないだろ。
「絶対に探し出すぞ」
この言葉は、俺が自分に言い聞かせる為であると共に。
仲間達に、共通の意志を確認する為でもあった。
すると。
「当たり前です。私の授業をサボろうなどと、断じて許せません」
「令月さんやすぐりさんは、大事な仲間なんだから。絶対に連れ戻さなきゃ」
「勿論です。彼らには生きていてもらわなくては」
イレースと天音、そしてナジュがそう言った。
…良かった。
仲間達もまた、俺と同じ気持ちだった。
「…君達は、勝手にいなくなろうとしても、何処までも追いかけてきて助け出そうとするからね」
マシュリが言った。
かつてマシュリが死んだ…と、思われた時も。
俺達は、冥界に赴いてでもマシュリを助けに行った。
当たり前だろ。
仲間なんだから。何処にでも助けに行く。
「僕も、出来ることは何でもするよ」
「ありがとう…マシュリ」
助かるよ。
「知り合いの猫達に、協力を仰いでみる」
「あぁ…頼む」
マシュリは猫の姿に『変化』し、早速窓の外に飛び出した。
あと、俺達に出来ることは…。
「聖魔騎士団の…エリュティアに頼んで、探索魔法を使って探してもらおう」
人探しなら、真っ先にエリュティアを頼るべきだ。
令月もすぐりも、エリュティアの探索魔法で辿れる『痕跡』を、多く残してはいはいだろう。
でも、令月もすぐりも、人間だ。
魔物であるマシュリと違って、人間であれば、完全に『痕跡』を消すことは不可能。
時間はかかるだろうが、きっと見つけてくれるはずだ。
すぐにでも動こう。
「今すぐ、聖魔騎士団に…」
「それも良いですが、それよりも、まずはもっと事情を知ってそうな人に話を聞くべきでは?」
ナジュが、そう提案した。
俺達は、学院の教師達を学院長室に呼んだ。
それから、事態を聞きつけたマシュリが、窓からひょいっ、と入ってきた。
「…」
「…ふむ、成程…」
「…そんな…」
イレースとナジュ、そして天音の三人にも、置き手紙を見せると。
イレースは不機嫌そうに眉をひそめ。
ナジュは何やら納得したような顔。
天音は俺やシルナと同じように、真っ青になっていた。
で、マシュリは。
「…ふんふん…。…確かに、二人の匂いがする」
置き手紙の匂いを嗅いで、確かに令月とすぐりが書いたものであることを確認してくれた。
「…で、二人は今行方不明な訳ですね?」
「…あぁ…」
急いで、学生寮にも向かったのだけど。
令月の部屋にもすぐりの部屋にも、二人の姿はなかった。
二人のルームメイトに話を聞いたところ、今朝から姿を見なかった、と。
「また脱走か…。…あいつら…!」
あの二人が学院を脱走するのは、今日が初めてではない。
だが、この置き手紙…。
…何だか、凄く嫌な予感がする。
「そういえば昨日、令月さんとすぐりさんに一度も会いませんでしたね」
と、ナジュが言った。
「思えば、意識的に僕を避けていたんでしょう。…会えば、脱走しようとしていることを見抜かれると思って」
「…ってことは、昨日の時点で脱走を計画してた、ってこと…?」
「恐らくは」
…。
「でも、それまで何も言ってなかったよね?様子も…特におかしなことはなかったのに」
「仮に何か有ったとしても、二人共ポーカーフェイスが上手いですから、見破るのは難しかったかもしれませんが」
天音とナジュが言った。
…だよな。
心が読めるナジュならともかく、俺とシルナじゃとても、あの二人が何を考えているのか見抜くことは出来ない。
「…とにかく、令月君達を探さなきゃ」
と、シルナ。
そうだな。
どんな事情があれど、俺達がやるべきことは一つだ。
「僕達のことは忘れてください」だと?
…アホぬかせ。
忘れようと思ったって、忘れられる訳がないだろ。
「絶対に探し出すぞ」
この言葉は、俺が自分に言い聞かせる為であると共に。
仲間達に、共通の意志を確認する為でもあった。
すると。
「当たり前です。私の授業をサボろうなどと、断じて許せません」
「令月さんやすぐりさんは、大事な仲間なんだから。絶対に連れ戻さなきゃ」
「勿論です。彼らには生きていてもらわなくては」
イレースと天音、そしてナジュがそう言った。
…良かった。
仲間達もまた、俺と同じ気持ちだった。
「…君達は、勝手にいなくなろうとしても、何処までも追いかけてきて助け出そうとするからね」
マシュリが言った。
かつてマシュリが死んだ…と、思われた時も。
俺達は、冥界に赴いてでもマシュリを助けに行った。
当たり前だろ。
仲間なんだから。何処にでも助けに行く。
「僕も、出来ることは何でもするよ」
「ありがとう…マシュリ」
助かるよ。
「知り合いの猫達に、協力を仰いでみる」
「あぁ…頼む」
マシュリは猫の姿に『変化』し、早速窓の外に飛び出した。
あと、俺達に出来ることは…。
「聖魔騎士団の…エリュティアに頼んで、探索魔法を使って探してもらおう」
人探しなら、真っ先にエリュティアを頼るべきだ。
令月もすぐりも、エリュティアの探索魔法で辿れる『痕跡』を、多く残してはいはいだろう。
でも、令月もすぐりも、人間だ。
魔物であるマシュリと違って、人間であれば、完全に『痕跡』を消すことは不可能。
時間はかかるだろうが、きっと見つけてくれるはずだ。
すぐにでも動こう。
「今すぐ、聖魔騎士団に…」
「それも良いですが、それよりも、まずはもっと事情を知ってそうな人に話を聞くべきでは?」
ナジュが、そう提案した。


