俺には、この世で「三大・怖くて出来ないこと」がある。
一つ目は、アトラスがいる前で、シュニィの悪口を言うこと。
二つ目は、深夜に令月・すぐりの二人と戦うこと。
そして最後の三つ目が、イレース相手に苦情を入れることである。
この三つのうち、どれを選んでも間違いなく死ぬ。
それなのに、シルナはこの中の三つ目…イレースに苦情を入れることを、実際にやったというのか。
「シルナ…。お前、よくそんなことが出来たな…」
「う、うん。凄く怖かったんだからねっ?」
だろうな。俺だったら絶対無理。
命知らずにも程があるぞ。
この臆病、と言うかビビリチキンなシルナに、そんな度胸があったとは。
普段はビビリだけど、生徒の為となると勇気を出せるらしい。
さすが学院長だよ。
…で。
「…どうだった?」
「…私、必死に頼んだんだよ?」
シルナが、涙声で訴えた。
「それなのにイレースちゃん、こっちを見ようともせずに…。…『あら?寝言が聞こえたような気がしますね。…きっと気の所為ですね』って」
「…言いそう」
その時、イレースの眼光がギラリと光っていたであろうことは、想像に難くない。
「あんなこと言われたら、あれ以上何も言えないでしょ…!?」
「…まぁ…うん、そうだな…」
もう一度食い下がろうものなら。
「起きているのに寝言とは、学院長はおボケになられたんですね。大丈夫、老人ホームなら予約してますよ」とか言いそう。
絶対言うよ。イレースなら言う。
「シルナ…よく無事に帰ってこられたな」
「怖かったよ〜っ!!」
半泣きのシルナ。
シルナにしては、頑張って勇気を出した方だよ。
でも、世の中には、逆らっちゃいけない相手ってのがいるからな。
いくら学院長のシルナでも、元ラミッドフルスの鬼教官には勝てない。
「それで…結局、小テストから生徒を救うことは出来なかった訳か…」
「うぅぅ…。みんな、ごめんね〜っ!」
「無理もないけど…」
さすがに相手が悪いよ。
教育に真面目に取り組むことにおいて、イレースの右に出る者はいない。
むしろ、イレースに逆らって、シルナが無事に戻ってこられたことを喜ぶべきだろう。
黒焦げにされてもおかしくなかったぞ。
「仕方ないから、みんなでチョコを食べようと思って!」
「…なんでそうなんの?」
小テストとチョコを食べることと、何の関係が?
「小テストをなくすことは出来なかった…。だったら、少しでも小テストに対する抵抗をなくして、より楽に点数を取れるように努力するべきだと思うんだよ」
「…」
「そこで、小テストがある時は、その前にみんなでチョコを食べる。それによって集中力をあげて、しかも美味しいチョコのお陰で、幸せな気持ちになれる」
「…」
「テストは嫌だけど、その前に必ずチョコを食べられるなら、むしろテストが楽しみになるんじゃないかなーって!」
「…」
「ね?名案でしょっ?」
…そんな満面の笑みで聞かれても。
当然、「そのくらいでテストが嫌じゃなくなる訳ねーだろ!」って言いたいところなんだけど。
シルナがあまりに得意げなので、何だか言うに言えない雰囲気。
一つ目は、アトラスがいる前で、シュニィの悪口を言うこと。
二つ目は、深夜に令月・すぐりの二人と戦うこと。
そして最後の三つ目が、イレース相手に苦情を入れることである。
この三つのうち、どれを選んでも間違いなく死ぬ。
それなのに、シルナはこの中の三つ目…イレースに苦情を入れることを、実際にやったというのか。
「シルナ…。お前、よくそんなことが出来たな…」
「う、うん。凄く怖かったんだからねっ?」
だろうな。俺だったら絶対無理。
命知らずにも程があるぞ。
この臆病、と言うかビビリチキンなシルナに、そんな度胸があったとは。
普段はビビリだけど、生徒の為となると勇気を出せるらしい。
さすが学院長だよ。
…で。
「…どうだった?」
「…私、必死に頼んだんだよ?」
シルナが、涙声で訴えた。
「それなのにイレースちゃん、こっちを見ようともせずに…。…『あら?寝言が聞こえたような気がしますね。…きっと気の所為ですね』って」
「…言いそう」
その時、イレースの眼光がギラリと光っていたであろうことは、想像に難くない。
「あんなこと言われたら、あれ以上何も言えないでしょ…!?」
「…まぁ…うん、そうだな…」
もう一度食い下がろうものなら。
「起きているのに寝言とは、学院長はおボケになられたんですね。大丈夫、老人ホームなら予約してますよ」とか言いそう。
絶対言うよ。イレースなら言う。
「シルナ…よく無事に帰ってこられたな」
「怖かったよ〜っ!!」
半泣きのシルナ。
シルナにしては、頑張って勇気を出した方だよ。
でも、世の中には、逆らっちゃいけない相手ってのがいるからな。
いくら学院長のシルナでも、元ラミッドフルスの鬼教官には勝てない。
「それで…結局、小テストから生徒を救うことは出来なかった訳か…」
「うぅぅ…。みんな、ごめんね〜っ!」
「無理もないけど…」
さすがに相手が悪いよ。
教育に真面目に取り組むことにおいて、イレースの右に出る者はいない。
むしろ、イレースに逆らって、シルナが無事に戻ってこられたことを喜ぶべきだろう。
黒焦げにされてもおかしくなかったぞ。
「仕方ないから、みんなでチョコを食べようと思って!」
「…なんでそうなんの?」
小テストとチョコを食べることと、何の関係が?
「小テストをなくすことは出来なかった…。だったら、少しでも小テストに対する抵抗をなくして、より楽に点数を取れるように努力するべきだと思うんだよ」
「…」
「そこで、小テストがある時は、その前にみんなでチョコを食べる。それによって集中力をあげて、しかも美味しいチョコのお陰で、幸せな気持ちになれる」
「…」
「テストは嫌だけど、その前に必ずチョコを食べられるなら、むしろテストが楽しみになるんじゃないかなーって!」
「…」
「ね?名案でしょっ?」
…そんな満面の笑みで聞かれても。
当然、「そのくらいでテストが嫌じゃなくなる訳ねーだろ!」って言いたいところなんだけど。
シルナがあまりに得意げなので、何だか言うに言えない雰囲気。


