頭の中は、恐ろしく冷静だった。
…そう。…そっか。分かった。
イーニシュフェルト魔導学院で過ごした日々のことが、走馬灯のように蘇った。
学院長せんせーのこと、羽久せんせーのこと。
ナジュせんせーのこと、イレースせんせーのこと、天音せんせーのこと、マシュリのこと。
『八千代』のことと、そして…ツキナのことを。
あの学院で過ごした日々は、『アメノミコト』で過ごした日々に比べると、遥かに短いのに。
学院での日々は、『アメノミコト』にいた時よりもずっと長く、濃く…幸せな日々だった。
生まれて初めて、自分が「生きてる」って気がした。
人の命をたくさん奪ってきた俺が、初めて自分の人生ってものを生きた。
なんて幸運だったことか。
こんな経験が出来たのは、『アメノミコト』の中で俺と、『八千代』だけだ。
暗殺者として、ずっと死んだように生きていた。
そんな俺が、ほんの僅かでも、自分の意思で生きることが出来たのだから。
…大丈夫。
この思い出があるだけで、俺は生きていける。
もう充分だ。…この身に余るほどの幸せだった。
思い残すことは…いっぱいあるけど、でも、もう良いや。
俺と『八千代』のどっちかが暗殺者に戻って、どっちかがこれまで通り、イーニシュフェルト魔導学院の生徒として生きていけるのなら。
どう考えても、戻るべきなのは俺の方だ。
『八千代』には、日の光の下を生きる資格がある。
あの人、良い意味でも悪い意味でも無邪気だしね。
それに『八千代』は、ターゲットは殺しても、仲間は殺さなかった。
一方俺は、『玉響』を殺してしまった。
その罪を償う時が来たのだと思えば、何の抵抗もなく受け入れられる。
…『八千代』さえ残ってくれれば、ツキナのことも任せられる。
どっちかが帰らなきゃいけないのなら、俺が帰るよ。
それが一番正しい選択だ。
「…『八千代』は、本当に見逃してもらえるんだね?」
「勿論だ。鬼頭様はそうおっしゃっている」
「…あ、そ」
分かったよ。
俺が一人犠牲になることで、『八千代』やツキナや、学院のみんなの命が守れるなら。
それは本望ってものだからね。
「だったら、俺が『アメノミコト』に戻る。…その代わり、『八千代』には手を出さないで」
これで良い。
これで、俺の大事な人達を守れるんだから。
俺が一人不幸になるくらい、どうってことないよ。ねぇ?
…そう。…そっか。分かった。
イーニシュフェルト魔導学院で過ごした日々のことが、走馬灯のように蘇った。
学院長せんせーのこと、羽久せんせーのこと。
ナジュせんせーのこと、イレースせんせーのこと、天音せんせーのこと、マシュリのこと。
『八千代』のことと、そして…ツキナのことを。
あの学院で過ごした日々は、『アメノミコト』で過ごした日々に比べると、遥かに短いのに。
学院での日々は、『アメノミコト』にいた時よりもずっと長く、濃く…幸せな日々だった。
生まれて初めて、自分が「生きてる」って気がした。
人の命をたくさん奪ってきた俺が、初めて自分の人生ってものを生きた。
なんて幸運だったことか。
こんな経験が出来たのは、『アメノミコト』の中で俺と、『八千代』だけだ。
暗殺者として、ずっと死んだように生きていた。
そんな俺が、ほんの僅かでも、自分の意思で生きることが出来たのだから。
…大丈夫。
この思い出があるだけで、俺は生きていける。
もう充分だ。…この身に余るほどの幸せだった。
思い残すことは…いっぱいあるけど、でも、もう良いや。
俺と『八千代』のどっちかが暗殺者に戻って、どっちかがこれまで通り、イーニシュフェルト魔導学院の生徒として生きていけるのなら。
どう考えても、戻るべきなのは俺の方だ。
『八千代』には、日の光の下を生きる資格がある。
あの人、良い意味でも悪い意味でも無邪気だしね。
それに『八千代』は、ターゲットは殺しても、仲間は殺さなかった。
一方俺は、『玉響』を殺してしまった。
その罪を償う時が来たのだと思えば、何の抵抗もなく受け入れられる。
…『八千代』さえ残ってくれれば、ツキナのことも任せられる。
どっちかが帰らなきゃいけないのなら、俺が帰るよ。
それが一番正しい選択だ。
「…『八千代』は、本当に見逃してもらえるんだね?」
「勿論だ。鬼頭様はそうおっしゃっている」
「…あ、そ」
分かったよ。
俺が一人犠牲になることで、『八千代』やツキナや、学院のみんなの命が守れるなら。
それは本望ってものだからね。
「だったら、俺が『アメノミコト』に戻る。…その代わり、『八千代』には手を出さないで」
これで良い。
これで、俺の大事な人達を守れるんだから。
俺が一人不幸になるくらい、どうってことないよ。ねぇ?


