「…」
見上げると、そこには端正な顔立ちのクロティルダ。
俺は、そのクロティルダに片手で抱かれていた。
クロティルダに抱かれて、ふわふわと空中に浮かんでいた。
…畜生。相変わらず、ムカつくくらいイケメンだな。この男。
寝てる間に、顔に落書きしてやれば良かった。…冗談だけど。
それから。
「わーい、クロティルダだ」
クロティルダのもう片方の手に、ベリクリーデが抱かれていた。
俺達はアレか。荷物か?
…つーか。
「…ケルディーサは?どうなった?」
「どうやら、この場は引き下がってくれたようだ」
マジで?
さっきの、魔力同士のぶつかり合いを制したのは、やはりクロティルダだったようだ。
「そうか…」
「お前達のお陰だ。…恩に着る」
「お前の為じゃねぇよ」
さっきも言っただろ。
お前が居なかったら、ベリクリーデが寂しがるんだよ。
だから探しに来ただけだ。
「お帰り、クロティルダ。お帰り」
ベリクリーデはクロティルダの腕に抱かれて、とても嬉しそうだった。
…なんかムカつく。
「あぁ。ただいま」
…このほのぼのとしたやり取りにも、なんかちょっとムカつく。
「良いから、まずは地面に降ろせよ。いつまで抱っこして…」
「ねぇクロティルダ、このままおうち、帰ろう」
は?
ベリクリーデ、お前何を。
「ルーデュニア聖王国に帰ろう。早く」
「このまま、か?」
「うん。何だか、急いだ方が良いと思うの」
…何だと?
キルディリア魔王国にいたくないのは俺も同感だけど、そんなに急いで帰らなきゃいけないのか?
もしかして…何か切迫した事情が?
「ベリクリーデ…。どういうことだ?ルーデュニア聖王国で、何かあるのか?」
「うーん…?…多分」
また勘なのかよ。
お前はほんっとに…直感だけで生きてるな。
そういうの良くないと思うぞ。
まぁ、現状ベリクリーデの勘は百発百中だから、あんまり文句言えないけど。
「成程、分かった。じゃあ急いだ方が良いな」
と言って。
クロティルダは、俺とベリクリーデを抱く腕に力を込めた。
…は?
「最速で行く。しっかり捕まっててくれ」
「わーい。クロティルダ号、しゅっぱーつ!」
「は?ちょ、どうするつもりだよ。どう、はぁぁぁぁっ!?」
クロティルダは、バサッ、と翼を広げるなり。
ジェットコースター並みの勢いで、空を駆けた。
天使の翼に掴まって、空を飛ぶ。
言葉だけ見ると、非常にロマンティックで、夢があるが。
現実は、恐怖のあまり絶叫するばっかりで、ロマンティックとは程遠いということをお伝えしておこう。
切実に。
そうして俺は、忌まわしきキルディリア魔王国から、ルーデュニア聖王国に帰還したのだった。
目的通り、クロティルダと共に。
見上げると、そこには端正な顔立ちのクロティルダ。
俺は、そのクロティルダに片手で抱かれていた。
クロティルダに抱かれて、ふわふわと空中に浮かんでいた。
…畜生。相変わらず、ムカつくくらいイケメンだな。この男。
寝てる間に、顔に落書きしてやれば良かった。…冗談だけど。
それから。
「わーい、クロティルダだ」
クロティルダのもう片方の手に、ベリクリーデが抱かれていた。
俺達はアレか。荷物か?
…つーか。
「…ケルディーサは?どうなった?」
「どうやら、この場は引き下がってくれたようだ」
マジで?
さっきの、魔力同士のぶつかり合いを制したのは、やはりクロティルダだったようだ。
「そうか…」
「お前達のお陰だ。…恩に着る」
「お前の為じゃねぇよ」
さっきも言っただろ。
お前が居なかったら、ベリクリーデが寂しがるんだよ。
だから探しに来ただけだ。
「お帰り、クロティルダ。お帰り」
ベリクリーデはクロティルダの腕に抱かれて、とても嬉しそうだった。
…なんかムカつく。
「あぁ。ただいま」
…このほのぼのとしたやり取りにも、なんかちょっとムカつく。
「良いから、まずは地面に降ろせよ。いつまで抱っこして…」
「ねぇクロティルダ、このままおうち、帰ろう」
は?
ベリクリーデ、お前何を。
「ルーデュニア聖王国に帰ろう。早く」
「このまま、か?」
「うん。何だか、急いだ方が良いと思うの」
…何だと?
キルディリア魔王国にいたくないのは俺も同感だけど、そんなに急いで帰らなきゃいけないのか?
もしかして…何か切迫した事情が?
「ベリクリーデ…。どういうことだ?ルーデュニア聖王国で、何かあるのか?」
「うーん…?…多分」
また勘なのかよ。
お前はほんっとに…直感だけで生きてるな。
そういうの良くないと思うぞ。
まぁ、現状ベリクリーデの勘は百発百中だから、あんまり文句言えないけど。
「成程、分かった。じゃあ急いだ方が良いな」
と言って。
クロティルダは、俺とベリクリーデを抱く腕に力を込めた。
…は?
「最速で行く。しっかり捕まっててくれ」
「わーい。クロティルダ号、しゅっぱーつ!」
「は?ちょ、どうするつもりだよ。どう、はぁぁぁぁっ!?」
クロティルダは、バサッ、と翼を広げるなり。
ジェットコースター並みの勢いで、空を駆けた。
天使の翼に掴まって、空を飛ぶ。
言葉だけ見ると、非常にロマンティックで、夢があるが。
現実は、恐怖のあまり絶叫するばっかりで、ロマンティックとは程遠いということをお伝えしておこう。
切実に。
そうして俺は、忌まわしきキルディリア魔王国から、ルーデュニア聖王国に帰還したのだった。
目的通り、クロティルダと共に。


