神殺しのクロノスタシス7〜前編〜

ケルディーサは金色の蛇腹剣を。

クロティルダは銀色の蛇腹剣を、それぞれお互いに向け。

渾身の魔力を込めて、二つの魔力がぶつかり合った。

それは、天使と天使のせめぎ合い。

そこに巻き込まれた、ただの人間である俺とベリクリーデは。

「っ、伏せろ、ベリクリーデ…!」

「うんっ…!」

凄まじい魔力の余波に、吹き飛ばされないだけで精一杯だった。

台風よりヤバいって、これ。ふっ飛ばされてしまう。

そして、耐えられなかったのは俺達だけではなく。

魔力によって作られた、この異空間庭園そのものが、断末魔の叫びを上げるかのように、大きく震え。

ついに。

パリン、と音がして、目の前が真っ暗に…いや、真っ白になった。

かろうじて俺は、ベリクリーデの手を掴み、決して離さなかった。

何があっても、この手だけは絶対に離さない。

絶対に。











…すると。



「…はっ?」

「ふぇ?」

「…大丈夫か?」



眩しいほどの光が遠のき、ようやく目を開けると。

そこは、キルディリア魔王国の街中だった。