で、満足するまで角砂糖を食べ、糖分補給したベリクリーデは。
「よーし。完全ふっかーつ!」
「…良かったな…」
改めて、お前が戻ってきてくれて安心したよ。
ベリーシュが言っていた。
ベリクリーデはこの国で非魔導師として受けた、数々の酷い扱いのせいで。
すっかり気持ちが参ってしまって、身体の奥に閉じこもって眠ってしまったと。
そのベリクリーデが、ようやく起きて、こうして表の人格として現れた。
「…ベリクリーデ、お前大丈夫か?」
「ふぇ?」
俺は、ベリクリーデの間抜け顔をじっと観察した。
…見たところ、ショックを受けているようには見えない。
いつもの、ぽやんとした表情だ。
…まさか、この国で味わった辛いことを、全て忘れている訳ではないだろうが。
もう絶対、あんな酷い目には遭わせないぞ。
ベリクリーデに石を投げる者がいたら、今度こそ俺も拳骨を食らわせてやる。
俺はベリクリーデやベリーシュみたいに優しくないからな。
「?どうしたの、ジュリス。怖い顔」
「え?いや、何でもないよ」
「怖い顔しちゃ駄目だよ。ジュリスは格好良いんだから。ほらほら笑ってー」
「ちょ、やめろって」
ベリクリーデはあろうことか、手を伸ばして俺の頬をつまんで、無理矢理笑わせようとしてきた。
「はっ!変顔すれば良いのかな?そうしたら笑ってくれる?」
「はぁ?」
「じゃあ行くよー…。あっぷっぷ」
「…笑わねーから。やめろ」
間抜け顔が、余計間抜け顔になっただけじゃん。
だけど、この様子を見ると…結構元気になったみたいだな。
良かった…。
「…それよりも、ベリクリーデ」
「なーに?変顔第二弾しよっか?」
「それはやめろ。それより、お前この国に来た目的を忘れてないよな?」
「…?」
おい。首を傾げるなって。本当に忘れてるのか?
「クロティルダのことだよ」
「おぉー。そうだ。クロッティ、早く会いたいね」
俺は別に会いたくないけどな。
「あの後、何も音沙汰ないから…。多分、シルナ・エインリー達は無事にルーデュニア聖王国に帰ったんだろうが…。でも、まだ安心は出来ない」
「…」
俺の幻覚魔法が見破られる…ことはないと信じたいが。
キルディリア魔王国には、優れた魔導師…上級魔導師様、とやらがいるらしいからな。
航海の途中で何かあって、あいつらの正体がバレるようなことがあったら。
それに、仮にルーデュニア聖王国に辿り着いたとしても、安心は出来ない。
無理矢理、シルナ・エインリーを自国に引き入れようとしたあの女王のこと。
何としても取り返そうと、ルーデュニア聖王国にまで手を出していないとも限らない。
もしかしたら、今頃あいつらは戦っているかもしれない。
そう思うと、とてもじゃないが悠長なことはしていられなかった。
「よーし。完全ふっかーつ!」
「…良かったな…」
改めて、お前が戻ってきてくれて安心したよ。
ベリーシュが言っていた。
ベリクリーデはこの国で非魔導師として受けた、数々の酷い扱いのせいで。
すっかり気持ちが参ってしまって、身体の奥に閉じこもって眠ってしまったと。
そのベリクリーデが、ようやく起きて、こうして表の人格として現れた。
「…ベリクリーデ、お前大丈夫か?」
「ふぇ?」
俺は、ベリクリーデの間抜け顔をじっと観察した。
…見たところ、ショックを受けているようには見えない。
いつもの、ぽやんとした表情だ。
…まさか、この国で味わった辛いことを、全て忘れている訳ではないだろうが。
もう絶対、あんな酷い目には遭わせないぞ。
ベリクリーデに石を投げる者がいたら、今度こそ俺も拳骨を食らわせてやる。
俺はベリクリーデやベリーシュみたいに優しくないからな。
「?どうしたの、ジュリス。怖い顔」
「え?いや、何でもないよ」
「怖い顔しちゃ駄目だよ。ジュリスは格好良いんだから。ほらほら笑ってー」
「ちょ、やめろって」
ベリクリーデはあろうことか、手を伸ばして俺の頬をつまんで、無理矢理笑わせようとしてきた。
「はっ!変顔すれば良いのかな?そうしたら笑ってくれる?」
「はぁ?」
「じゃあ行くよー…。あっぷっぷ」
「…笑わねーから。やめろ」
間抜け顔が、余計間抜け顔になっただけじゃん。
だけど、この様子を見ると…結構元気になったみたいだな。
良かった…。
「…それよりも、ベリクリーデ」
「なーに?変顔第二弾しよっか?」
「それはやめろ。それより、お前この国に来た目的を忘れてないよな?」
「…?」
おい。首を傾げるなって。本当に忘れてるのか?
「クロティルダのことだよ」
「おぉー。そうだ。クロッティ、早く会いたいね」
俺は別に会いたくないけどな。
「あの後、何も音沙汰ないから…。多分、シルナ・エインリー達は無事にルーデュニア聖王国に帰ったんだろうが…。でも、まだ安心は出来ない」
「…」
俺の幻覚魔法が見破られる…ことはないと信じたいが。
キルディリア魔王国には、優れた魔導師…上級魔導師様、とやらがいるらしいからな。
航海の途中で何かあって、あいつらの正体がバレるようなことがあったら。
それに、仮にルーデュニア聖王国に辿り着いたとしても、安心は出来ない。
無理矢理、シルナ・エインリーを自国に引き入れようとしたあの女王のこと。
何としても取り返そうと、ルーデュニア聖王国にまで手を出していないとも限らない。
もしかしたら、今頃あいつらは戦っているかもしれない。
そう思うと、とてもじゃないが悠長なことはしていられなかった。


