魔法は、使い手によってその質も量も様々だ。
この人は、敵の魔法を「再現」して、全く同じ魔法を使うことが出来る。
だけどそれは、さっきイレースさんが言った通り、あくまで真似事だ。
相手の魔法を「再現」こそ出来ても、本当に相手そのものになり変われる訳じゃない。
使う魔法が同じでも、その魔法を使う為の出力…つまり、その者が持つ魔力の量によって、勝ち負けが決まる。
だから、ここからは…同じ魔法を使う術者同士の、純粋な魔力量の勝負になる。
魔力量の勝負…。…こうなると、イレースさんにとっては不利かもしれない。
イレースさんだって、保有魔力が少ない訳ではない。
むしろ、魔導師の中では、魔力が多い方に分類される。
だけど…今回は相手が悪い。
このような再現魔法を仕掛けてくる…ってことは、この男、自分の魔力量に相当な自信があるのだろう。
自分の魔力量の方が多い。相手と同じ魔法を使っても、自分の魔法の方が強いと確信しているからこそ。
だから、こんな作戦を仕掛けてきたのだ。
それにキルディリア魔王国は、そのお国柄、生まれつき保有魔力量に優れた魔導師が多いと聞く。
純粋な魔力量の勝負になると、イレースさんの方が圧倒的に不利。
…こうなったら…。
「イレースさん、あなたは…」
「黙っていなさい」
あ、はいごめんなさい。
黙ってろと睨まれたんで、僕、黙ってます。
良い子ですからね。
「さっきから聞いていれば、グダグダと勝手なことばかり…」
あー、これヤバいですね。
心を読むまでもない。
イレースさんは、ふつふつと燃え滾る怒りを募らせていた。
学院長だったら、すぐさま逃げ出すレベル。
「人の真似をすることしか出来ない愚か者が、この私に何ですって?」
「ふん…。虚勢を張っていられるのも今だけだ」
「やかましい。人の真似をするだけなら、九官鳥にでも出来ます」
九官鳥に対する風評被害ですよ。それは。
「自信があるならかかってきなさい。相手になります」
おぉ、イレースさんさすが。格好良い。
この人が怯えるところを見てみたいですね。僕は。
すると。
天音さんが、おずおずとそんなイレースさんの背中に声をかけた。
「い、イレースさん。一人だと危ないよ。僕も一緒にたたっ、」
「すっこんでなさい」
「あ…。ごめんなさい…」
駄目ですよ、天音さん。今は。
下手に手出ししたら、天音さんも消し炭にされますよ。
「大した自信だ、女。…思い知らせてやる」
敵魔導師は、イレースさんと同じ雷魔法を杖に纏う。
イレースさんもまた、同じ雷魔法を杖に纏わせた。
それはすなわち、魔力と魔力のぶつかり合いだ。
より、強大な魔力をぶつけた者の勝ち。
保有魔力の量に自信を持つ、キルディリアの上級魔導師が相手では、さすがにイレースさんの方が劣勢だろう。
「な、ナジュ君…!やっぱり、加勢に…」
僕と同じことを考えた天音さんが、顔を真っ青にして言った。
…だけど。
この人は、敵の魔法を「再現」して、全く同じ魔法を使うことが出来る。
だけどそれは、さっきイレースさんが言った通り、あくまで真似事だ。
相手の魔法を「再現」こそ出来ても、本当に相手そのものになり変われる訳じゃない。
使う魔法が同じでも、その魔法を使う為の出力…つまり、その者が持つ魔力の量によって、勝ち負けが決まる。
だから、ここからは…同じ魔法を使う術者同士の、純粋な魔力量の勝負になる。
魔力量の勝負…。…こうなると、イレースさんにとっては不利かもしれない。
イレースさんだって、保有魔力が少ない訳ではない。
むしろ、魔導師の中では、魔力が多い方に分類される。
だけど…今回は相手が悪い。
このような再現魔法を仕掛けてくる…ってことは、この男、自分の魔力量に相当な自信があるのだろう。
自分の魔力量の方が多い。相手と同じ魔法を使っても、自分の魔法の方が強いと確信しているからこそ。
だから、こんな作戦を仕掛けてきたのだ。
それにキルディリア魔王国は、そのお国柄、生まれつき保有魔力量に優れた魔導師が多いと聞く。
純粋な魔力量の勝負になると、イレースさんの方が圧倒的に不利。
…こうなったら…。
「イレースさん、あなたは…」
「黙っていなさい」
あ、はいごめんなさい。
黙ってろと睨まれたんで、僕、黙ってます。
良い子ですからね。
「さっきから聞いていれば、グダグダと勝手なことばかり…」
あー、これヤバいですね。
心を読むまでもない。
イレースさんは、ふつふつと燃え滾る怒りを募らせていた。
学院長だったら、すぐさま逃げ出すレベル。
「人の真似をすることしか出来ない愚か者が、この私に何ですって?」
「ふん…。虚勢を張っていられるのも今だけだ」
「やかましい。人の真似をするだけなら、九官鳥にでも出来ます」
九官鳥に対する風評被害ですよ。それは。
「自信があるならかかってきなさい。相手になります」
おぉ、イレースさんさすが。格好良い。
この人が怯えるところを見てみたいですね。僕は。
すると。
天音さんが、おずおずとそんなイレースさんの背中に声をかけた。
「い、イレースさん。一人だと危ないよ。僕も一緒にたたっ、」
「すっこんでなさい」
「あ…。ごめんなさい…」
駄目ですよ、天音さん。今は。
下手に手出ししたら、天音さんも消し炭にされますよ。
「大した自信だ、女。…思い知らせてやる」
敵魔導師は、イレースさんと同じ雷魔法を杖に纏う。
イレースさんもまた、同じ雷魔法を杖に纏わせた。
それはすなわち、魔力と魔力のぶつかり合いだ。
より、強大な魔力をぶつけた者の勝ち。
保有魔力の量に自信を持つ、キルディリアの上級魔導師が相手では、さすがにイレースさんの方が劣勢だろう。
「な、ナジュ君…!やっぱり、加勢に…」
僕と同じことを考えた天音さんが、顔を真っ青にして言った。
…だけど。


