しかし、僕の評判は、とても褒められたものではなかった。
当たり前だけど。
「薄汚い暗殺者集団。…本当におぞましい。その歳であなたの手は、多くの罪なき人々の血で濡れている」
「…」
…知ってる。
「善悪の判断のつかない子供がやったこと…。…だからこそ、余計におぞましい」
「善悪の判断なら、ちゃんとついてるよ」
僕が行った殺人は全て、命令によるもの。
だけど、善悪の判断もせず、ただ盲目的に、命じられるがままに殺していた訳じゃない。
善悪の判断ならついている。
僕は、人殺しは罪だと分かっていながら、それでも人殺しを続けたのだ。
心を殺し、何も感じないようにして。
「ならば、なおのこと悪い。あなたは人間じゃないわ。獣よ。怪物よ。この世に生きていてはならない存在だわ」
「…」
何だか酷い言われようだね。
言ってること自体は間違ってないから、否定のしようがない。
「本当におぞましい…。…あなたのような人間を、この手にかけなければならないことは、私の人生の恥だわ」
「そう」
「でも、それが私の役目なのだから、やりましょう」
と言って、その女性魔導師は杖を構えた。
「あの世に行って、あなたがこれまで殺した人々に謝ってくると良いわ…!」
杖を振り、自慢の魔法を放とうとした、その時。
「っ…!?」
杖が動かなかった。
彼女は驚いた顔をして固まったが、僕にはその理由が分かっていたから、驚かなかった。
「…さっきからさー、隨分勝手なこと言ってくれるじゃん」
…『八千歳』。
壊れた学生寮の、瓦礫の上に『八千歳』が立っていた。
聞いてたんだね。…さっきの話。
僕が吹き飛ばされた時、『八千歳』も一緒に、こちらに向かってきたのだ。
…恐らくは、僕を一人にしない為に。
「こっちの事情、何も知らない癖に。偉そうにつべこべ口出しして欲しくないんだけど?」
「…あなた…。…もう一人の暗殺者ね」
敵は、『八千歳』のことも知っていたようだ。
憎悪の眼差しで、『八千歳』を睨んでいた。
だけど当然、『八千歳』はその程度では動じない。
慣れてるから。僕も『八千歳』も。そんな目で見られるのは。
「薄汚い暗殺者が…」
「じゃあ、キルディリア国軍の魔導師であるあんたは、さぞや小綺麗なんだろうね」
『八千歳』の皮肉が炸裂。
「あんただって人、殺してるんでしょ?だったら、同じ穴のムジナだよ」
という、『八千歳』のもっともな皮肉に。
敵魔導師は、一瞬にして怒りが沸点に達したらしく。
「ふざけないで!誇り高きキルディリア魔王国軍の上級魔導師である私を、お前達暗殺者などと一緒にしないで!」
本気で怒り始めた。
誇り高き…。…誇り高き、か。
結局この人、その「誇り」で人殺しの罪を正当化しているだけで。
やっていることは、僕達薄汚い暗殺者と変わらないんだってこと、分かっていないらしい。
当たり前だけど。
「薄汚い暗殺者集団。…本当におぞましい。その歳であなたの手は、多くの罪なき人々の血で濡れている」
「…」
…知ってる。
「善悪の判断のつかない子供がやったこと…。…だからこそ、余計におぞましい」
「善悪の判断なら、ちゃんとついてるよ」
僕が行った殺人は全て、命令によるもの。
だけど、善悪の判断もせず、ただ盲目的に、命じられるがままに殺していた訳じゃない。
善悪の判断ならついている。
僕は、人殺しは罪だと分かっていながら、それでも人殺しを続けたのだ。
心を殺し、何も感じないようにして。
「ならば、なおのこと悪い。あなたは人間じゃないわ。獣よ。怪物よ。この世に生きていてはならない存在だわ」
「…」
何だか酷い言われようだね。
言ってること自体は間違ってないから、否定のしようがない。
「本当におぞましい…。…あなたのような人間を、この手にかけなければならないことは、私の人生の恥だわ」
「そう」
「でも、それが私の役目なのだから、やりましょう」
と言って、その女性魔導師は杖を構えた。
「あの世に行って、あなたがこれまで殺した人々に謝ってくると良いわ…!」
杖を振り、自慢の魔法を放とうとした、その時。
「っ…!?」
杖が動かなかった。
彼女は驚いた顔をして固まったが、僕にはその理由が分かっていたから、驚かなかった。
「…さっきからさー、隨分勝手なこと言ってくれるじゃん」
…『八千歳』。
壊れた学生寮の、瓦礫の上に『八千歳』が立っていた。
聞いてたんだね。…さっきの話。
僕が吹き飛ばされた時、『八千歳』も一緒に、こちらに向かってきたのだ。
…恐らくは、僕を一人にしない為に。
「こっちの事情、何も知らない癖に。偉そうにつべこべ口出しして欲しくないんだけど?」
「…あなた…。…もう一人の暗殺者ね」
敵は、『八千歳』のことも知っていたようだ。
憎悪の眼差しで、『八千歳』を睨んでいた。
だけど当然、『八千歳』はその程度では動じない。
慣れてるから。僕も『八千歳』も。そんな目で見られるのは。
「薄汚い暗殺者が…」
「じゃあ、キルディリア国軍の魔導師であるあんたは、さぞや小綺麗なんだろうね」
『八千歳』の皮肉が炸裂。
「あんただって人、殺してるんでしょ?だったら、同じ穴のムジナだよ」
という、『八千歳』のもっともな皮肉に。
敵魔導師は、一瞬にして怒りが沸点に達したらしく。
「ふざけないで!誇り高きキルディリア魔王国軍の上級魔導師である私を、お前達暗殺者などと一緒にしないで!」
本気で怒り始めた。
誇り高き…。…誇り高き、か。
結局この人、その「誇り」で人殺しの罪を正当化しているだけで。
やっていることは、僕達薄汚い暗殺者と変わらないんだってこと、分かっていないらしい。


