それにさ、多分シルナも、何かしてなきゃ落ち着かないんだと思うよ。
気持ちは分かる。
キルディリア魔王国軍がいつ、このイーニシュフェルト魔導学院までやって来るか、って。
考え出したら、気が気じゃないもん。
現在イーニシュフェルト魔導学院には、俺とシルナ、イレース、天音、ナジュ、マシュリ、そして元暗殺者組、といういつもの学院メンバーと。
聖魔騎士団から、応援としてキュレム、ルイーシュ、無闇の3名が、学院に駐在してくれている。
この三人は、聖魔騎士団でも屈指の戦闘力を持っている。
助っ人としては、非常に頼もしい。
…まぁ、ルイーシュは…やる気なさそうだったけど。
ルイーシュよ。一応ここ、お前の母校だぞ。守る為に頑張ってくれ。
そして俺も、仲間に守ってもらうばかりではいられない。
自分の居場所は、仲間は、自分の手で守らなくては。
その為に、出来ることは何でも…。
「…ねぇ、羽久」
「ん?」
「私達なら負けることはないと思うけど、もし…もし万が一のことがあったら」
シルナは、くるりとこちらを振り向いた。
何事もなかったように、微笑んで。
「一緒に、キルディリア魔王国に行ってくれる?」
「…シルナ…」
…お前、チョコを詰めながら、そんなことを考えてたのか。
万が一のこと…か。そんなの考えたくもないが…。
でも、戦なんだから、勝つこともあれば負けることもある。
だから、負けた時どうするのかについても…考えておかなければならない。
特にシルナは、皆の命を預かる身だから。
引き際というものは、シルナもよく考えていることだろう。
もし万が一のことがあったら、自分が大人しくキルディリア魔王国に引き渡されることによって、事態の収束を図る。
仲間の誰かの命が失われることになるより、その方がずっとマシだから。
そう考えているのだ。…シルナは。
何が何でも、意地でも、最後の一人になってもルーデュニア聖王国に居座る、とは言わないのがシルナらしい。
仲間を守る為なら、自分がどうなっても構わないと…。
シルナがそのつもりなら、俺もシルナと同じ方向を向く。
だけど…。問題は。
「キルディリアが…イシュメル女王が必要としてるのは、俺じゃなくて、お前だけだと思うぞ」
俺はおまけ、ただの付随品だ。
イシュメル女王にとって、俺なんて何という価値もない者だろう。
シルナに比べればな。
「そうかもしれないね。でも…私は、一人でキルディリア魔王国に行くのは嫌だから」
「…」
「羽久が傍に居てくれれば、最悪…何処に居ても、私はきっと笑える。だけど羽久が居なかったら、私は笑えないよ。…どんな楽園に連れて行かれても」
…そうだな。
逆の立場だったら、きっと俺もそう思うだろう。
「だから…もしもの時は、私と一緒に来てくれないかな」
「…分かった」
良いよ。勿論。
俺だって、いくら仲間達に囲まれていても。
そこにシルナが居ないんじゃ、意味がない。
だったら仲間が居なくても、俺はシルナの居るところに行くよ。
そのことに、きっと後悔はない。
気持ちは分かる。
キルディリア魔王国軍がいつ、このイーニシュフェルト魔導学院までやって来るか、って。
考え出したら、気が気じゃないもん。
現在イーニシュフェルト魔導学院には、俺とシルナ、イレース、天音、ナジュ、マシュリ、そして元暗殺者組、といういつもの学院メンバーと。
聖魔騎士団から、応援としてキュレム、ルイーシュ、無闇の3名が、学院に駐在してくれている。
この三人は、聖魔騎士団でも屈指の戦闘力を持っている。
助っ人としては、非常に頼もしい。
…まぁ、ルイーシュは…やる気なさそうだったけど。
ルイーシュよ。一応ここ、お前の母校だぞ。守る為に頑張ってくれ。
そして俺も、仲間に守ってもらうばかりではいられない。
自分の居場所は、仲間は、自分の手で守らなくては。
その為に、出来ることは何でも…。
「…ねぇ、羽久」
「ん?」
「私達なら負けることはないと思うけど、もし…もし万が一のことがあったら」
シルナは、くるりとこちらを振り向いた。
何事もなかったように、微笑んで。
「一緒に、キルディリア魔王国に行ってくれる?」
「…シルナ…」
…お前、チョコを詰めながら、そんなことを考えてたのか。
万が一のこと…か。そんなの考えたくもないが…。
でも、戦なんだから、勝つこともあれば負けることもある。
だから、負けた時どうするのかについても…考えておかなければならない。
特にシルナは、皆の命を預かる身だから。
引き際というものは、シルナもよく考えていることだろう。
もし万が一のことがあったら、自分が大人しくキルディリア魔王国に引き渡されることによって、事態の収束を図る。
仲間の誰かの命が失われることになるより、その方がずっとマシだから。
そう考えているのだ。…シルナは。
何が何でも、意地でも、最後の一人になってもルーデュニア聖王国に居座る、とは言わないのがシルナらしい。
仲間を守る為なら、自分がどうなっても構わないと…。
シルナがそのつもりなら、俺もシルナと同じ方向を向く。
だけど…。問題は。
「キルディリアが…イシュメル女王が必要としてるのは、俺じゃなくて、お前だけだと思うぞ」
俺はおまけ、ただの付随品だ。
イシュメル女王にとって、俺なんて何という価値もない者だろう。
シルナに比べればな。
「そうかもしれないね。でも…私は、一人でキルディリア魔王国に行くのは嫌だから」
「…」
「羽久が傍に居てくれれば、最悪…何処に居ても、私はきっと笑える。だけど羽久が居なかったら、私は笑えないよ。…どんな楽園に連れて行かれても」
…そうだな。
逆の立場だったら、きっと俺もそう思うだろう。
「だから…もしもの時は、私と一緒に来てくれないかな」
「…分かった」
良いよ。勿論。
俺だって、いくら仲間達に囲まれていても。
そこにシルナが居ないんじゃ、意味がない。
だったら仲間が居なくても、俺はシルナの居るところに行くよ。
そのことに、きっと後悔はない。


